クレスコは短期調整一巡感、好業績を評価して上値試す
受託ソフトウェア開発のクレスコ <4674> の株価は、全般地合い悪化の影響で3月高値から一旦反落したが、足元では短期調整一巡感を強めている。好業績を評価して上値を試す展開だろう。なお5月7日に決算発表を予定している。
ソフトウェア開発(ビジネス系)事業を主力として、組込型ソフトウェア開発事業、その他事業(商品・製品販売など)を展開している。収益力向上に向けてERPコンサルティング、オンラインストレージサービス、クラウド関連サービスを強化し、得意分野を持つビジネスパートナーとのアライアンスやM&Aも積極活用する。
13年4月にはソリューション事業のクリエイティブジャパンを完全子会社化し、企業コンサルティング事業のエル・ティー・エスを持分法適用会社化した。13年9月には三谷産業 <8285> とクラウドサービス事業で協業体制を構築した。
14年3月には、ゴマブックスと共同開発したゴマブックス専用電子出版システム「goma e-book store」を元に、企業の業務マニュアルや各種カタログをデジタル化して管理・活用できる法人向けサービス「Creage for Digital Publishing」の提供を開始するとともに、ゴマブックスの株式を追加取得して提携関係を強化した。電子書籍・電子マニュアル・電子カタログの事業分野で相乗効果を創出する。
前期(14年3月期)連結業績見通し(5月7日公表)は売上高が前々期比15.6%増の220億円、営業利益が同13.5%増の14億10百万円、経常利益が同8.5%増の15億30百万円、純利益が同12.5%増の8億60百万円としている。ソフトウェア開発事業では金融分野や公共サービス分野、組込型ソフトウェア開発事業では通信システム分野や情報家電分野が好調だ。クリエイティブジャパンの連結も寄与する。
第4四半期(1月~3月)の構成比が高い収益構造を考慮すれば、第3四半期累計(4月~12月)の利益進捗率は高水準であり、通期上振れ余地がありそうだ。今期(15年3月期)についても、ソフトウェア開発の需要が高水準であり、クラウドサービス関連の拡大も寄与して好業績が期待される。
なお13年11月25日に発表した自己株式取得(取得株式総数の上限40万株、取得価額総額の上限3億4百万円、取得期間13年11月26日~14年5月30日)については、14年3月31日時点の累計で取得株式総数14万8600株、取得価額総額1億4906万7000円となっている。
株価の動きを見ると、2月安値894円から反発して3月7日高値1170円まで上伸した。その後は利益確定売りや全般地合い悪化の影響で一旦反落して3月27日の963円まで調整したが、足元では1000円台を回復して短期調整一巡感を強めている。好業績を評価する流れに変化はないようだ。
4月9日の終値1032円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS79円90銭で算出)は12~13倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間30円で算出)は2.9%近辺、実績PBR(前々期実績の連結BPS786円92銭で算出)は1.3倍近辺である。週足チャートで見ると13週移動平均線近辺で下げ渋る展開だ。サポートラインを確認して強基調に変化はないようだ。好業績を評価して上値を試す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
受託ソフトウェア開発のクレスコ<4674>(東1)の株価は、全般地合い悪化の影響で3月高値から一旦反落したが、足元では短期調整一巡感を強めている。
2014-04-10 09:30