トーソーは売り一巡して反発のタイミング、低PBRも支援材料
カーテンレールやブラインド大手のトーソー <5956> (東2)の株価は3月期末配当権利落ちなどで戻り高値圏から反落したが、足元では売り一巡感を強めている。低PBRも支援材料として反発のタイミングだろう。なお5月8日に決算発表を予定している。
カーテンレールやブラインド類の室内装飾関連事業を主力として、ステッキなど介護用品事業も展開している。中期戦略では「窓辺の総合インテリアメーカー」として、国内市場向け新商品開発のスピードアップ、非住宅分野の大型案件獲得、海外での大型案件獲得、インドネシア生産子会社の機能拡大、原価低減や総費用低減、新規領域としての介護用品事業の拡大を掲げている。
前期(14年3月期)連結業績見通し(2月13日に減額修正)は売上高が前々期比4.7%増の234億円、営業利益が同41.9%増の12億50百万円、経常利益が同33.4%増の11億50百万円、純利益が同34.2%減の2億70百万円としている。純利益については、特別損失に希望退職者募集による退職特別加算金等を計上(12月11日公表)し、さらに取引先のタナハシの破産申し立て見込み(2月3日公表)に伴って、同社に対する債権を全額引当処理して特別損失に貸倒引当金繰入額を計上することが影響する。
純利益は特別損失計上で減益見込みだが、売上面では堅調な新設住宅着工や住宅リフォーム需要も追い風として、遮光・遮熱効果の高いカーテンレールやブラインドが好調に推移している。営業強化の効果や高付加価値製品の好調などで配送費、人件費、販売促進費などの増加を吸収して増収、そして大幅営業増益見込みだ。今期(15年3月期)については、住宅分野で消費増税前駆け込み需要の反動が懸念されるものの、非住宅分野の好調などが期待されるだろう。
株価の動きを見ると、戻り高値圏480円~500円近辺でモミ合う展開だったが、3月期末配当権利落ちや全般地合い悪化の影響で3月27日に前日比36円(7.24%)安の461円まで急反落する場面があった。ただし13年12月安値458円を割り込むことなく、足元では470円~480円近辺まで戻して売り一巡感を強めている。
4月9日の終値472円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想連結EPS26円00銭で算出)は18~19倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は2.1%近辺、実績PBR(前々期実績の連結BPS938円45銭で算出)は0.5倍近辺である。週足チャートで見ると反落して26週移動平均線を割り込んだが、52週移動平均線で下げ渋り感を強めてサポートラインの形となった。低PBRも支援材料であり、売り一巡して反発のタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
カーテンレールやブラインド大手のトーソー<5956>(東2)の株価は3月期末配当権利落ちなどで戻り高値圏から反落したが、足元では売り一巡感を強めている。
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2014-04-10 09:30