クリナップは再動意のタイミング、好業績を評価して3月高値を試す
システムキッチン大手のクリナップ <7955> の株価は、3月高値後に利益確定売りが優勢になって一旦反落したが、目先的な過熱感が解消して再動意のタイミングだろう。好業績や指標面の割安感を評価して3月高値を試す展開となりそうだ。
厨房部門のシステムキッチンを主力として、システムバスルーム・洗面化粧台なども展開している。中期計画では「ザ・キッチンカンパニー」の確立を掲げて、中高級タイプの商品力・ブランド力の強化、主力の「クリンレディ」を核としたシステムキッチンの市場シェア上昇、全国102カ所のショールームへの集客強化、リフォーム需要の取り込み、総合競争力強化などを重点施策としている。
なお3月27日に、14年4月1日から日本レスリング協会の公式協賛企業になると発表している。92年のレスリング部創設以来、CSR活動の一環としてトップレベルの選手の育成とレスリングの普及活動を支援してきた。20年東京夏季五輪が決定したこともあり、さらなるレスリング競技の発展を公式協賛企業として応援するとしている。当社の一段の知名度向上にも寄与しそうだ。
前期(14年3月期)連結業績見通し(2月6日に2回目の増額修正)は売上高が前々期比8.9%増の1236億円、営業利益が同55.6%増の74億円、経常利益が同60.1%増の70億円、純利益が同63.6%増の41億円としている。ショールーム新装(リニューアル・移転オープン)などの販売強化施策も奏功して、システムキッチンやシステムバスルームの販売が好調に推移している。高付加価値商品の構成比上昇や原価低減効果も寄与する。償却負担増加やショールーム改装費用などを吸収して大幅増益見込みだ。
第3四半期累計(4月~12月)の利益進捗率は高水準であり、通期3回目の増額修正の可能性があるだろう。なお3月29日には、九州エリアの旗艦ショールームとして福岡ショールームがリニューアルオープンした。今期(15年3月期)以降も、ショールームへの集客強化やリフォーム需要の取り込みに向けた施策が奏功し、原価低減効果も寄与して収益拡大基調だろう。
株価の動きを見ると、3月17日に830円、3月20日に843円まで調整する場面があったが、2月の安値791円まで下押すことなく急反発した。そして3月28日には1027円を付けて1月高値1010円を突破し、3月31日には1045円まで上値を伸ばした。その後は利益確定売りや全般地合い悪化の影響で4月9日に932円まで調整したが、自律調整の範囲とも言えるだろう。
4月9日の終値944円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS88円00銭で算出)は10~11倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間25円で算出)は2.7%近辺、実績PBR(前々期実績の連結BPS1202円66銭で算出)は0.8倍近辺である。週足チャートで見ると、26週移動平均線と13週移動平均線を突破して一気に高値を更新した。強基調の形だろう。また日足チャートで見ると、25日移動平均線が接近して目先的な過熱感が解消した。再動意のタイミングだろう。好業績や指標面の割安感を評価して3月高値を試す展開となりそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
システムキッチン大手のクリナップ<7955>(東1)の株価は、3月高値後に利益確定売りが優勢になって一旦反落したが、目先的な過熱感が解消して再動意のタイミングだろう。好業績や指標面の割安感を評価して3月高値を試す展開となりそうだ。
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2014-04-10 09:30