【中証視点】車載ネットワークが発展 伝統メディアが生存の危機に

モバイルネットワークの普及に伴い、自動車は移動道具としての役割の他に、多くの付属する機能を持つようになった。データによると、世界のインターネット接続機能を持つ自動車は全体の10%を占めている。業界関係者は、高速インターネット設備が、将来的に自動車の標準装備になると予想している。まさにそのため、自動車は携帯電話やタブレットPCに続く、最大のモバイル端末になりつつある。また自動車の役割の変化は、一連の新たな変化をもたらす。20日付中国証券報が伝えた。
◆時代に半歩先んじるinkaNet3.0
このほど上汽集団の「inkaNet3.0」は、誰もが注目する焦点となっている。中国ブランドが海外グローバル企業の実力を上回ることを示したほか、inkaNet3.0は革新的な体験をもたらした。人々は、「車載ネットワーク時代の真の到来だ」と感嘆をもらした。
最新版のinkaNet3.0では、音声認識とハンドルのキーを使用することで、ハンドルから手を離さなくても自動でナビゲーション、音楽の検索と再生、天気予報のチェック、ショートメールの音声確認、通話などの需要を満たすことができる。
inkaNet3.0の登場により、中国ブランドは低級で、技術力が不足しているという固定観念が打破された。inkaNet3.0はグローバル企業が技術の動向を主導するという偏見を打破したほか、実用化の面で一歩先に成功を実現した。ゼネラル・モーターズの「オンスター」、トヨタの「G-BOOK」は発売されてから長年がたつが、その設置率は20%未満だ。一方でinkaNetシリーズは開発から発売まで数年しかかからなかったが、inkaNet3.0の「栄威350」(上汽集団の自主ブランド車)への設置率は70%以上となっている。
市場での生存空間が狭められ続けている中国ブランドは、開発強化により合資ブランドに直接競争を挑むと同時に、独自の突破口を切り開く必要がある。車載ネットワークは、中国ブランドの突破の急先鋒になるかもしれない。
◆伝統メディアに打撃
米国のラジオ界には、「車輪と乾電池がラジオを救った」という名言がある。1960―70年代にテレビが大幅に普及し、米国のラジオが崖っぷちに立たされた。しかし車輪と乾電池は、ラジオの携帯性のメリットを示し、生存を維持させた。ラジオは今日、3大メディアの一つとなっている。今日の中国では、自動車保有台数が増加を続け、生存が危ぶまれていたラジオが再び「金のなる木」になっている。「車輪がラジオを救う」という神話が、再び上演された。
中国国家統計局のデータによると、2012年の中国マイカー保有台数は前年比18.3%増の9309万台に達した。このペースを維持し続ければ、2013年末の保有台数は1億1000万台以上に達するだろう。自動車は大都市で購入制限、交通制限を受けているが、保有台数は一定期間内に大幅な増加率を示す見通しだ。inkaNet3.0などの車載ネットワークの発展方向を示せるシステムの登場により、自動車は最大のモバイル端末になりつつある。これと同時に、伝統的なラジオは車載ネットワークのマルチメディア化から強い圧力を受け、生存の危機に立たされようとしている。
自動車はラジオを救ったが、自動車は将来的にラジオのビジネスモデルを覆す張本人となる可能性が高い。伝統的なメディアも、変革を迎える可能性がある。その日は我々の想像より早く訪れるかもしれない。(編集担当:陳建民)
モバイルネットワークの普及に伴い、自動車は移動道具としての役割の他に、多くの付属する機能を持つようになった。データによると、世界のインターネット接続機能を持つ自動車は全体の10%を占めている。業界関係者は、高速インターネット設備が、将来的に自動車の標準装備になると予想している。まさにそのため、自動車は携帯電話やタブレットPCに続く、最大のモバイル端末になりつつある。また自動車の役割の変化は、一連の新たな変化をもたらす。20日付中国証券報が伝えた。
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2013-12-20 18:00