朝日ラバーは出直りの動き本格化、好業績や低PBRを評価

  車載照明用ゴム製品の朝日ラバー <5162> (JQS)の株価は、短期調整が一巡して出直りの動きが本格化してきた。好業績や低PBRを評価して高値圏回帰の動きを強めそうだ。   自動車内装照明関連などの工業用ゴム製品を主力として、スポーツ用ゴム製品(卓球ラケット用ラバー)や医療・衛生用ゴム製品(点滴輸液バッグ用ゴム栓など)も展開している。シリコーンゴムをベースにした製品開発に強みを持ち、車載用小型電球の光源カラーキャップ「ASA COLOR LAMPCAP」や、車載用LED照明の光源カラーキャップ「ASA COLOR LED」などを主力製品としている。   車載用「ASA COLOR LED」は従来の高級車向けに加えて、小型車や軽自動車向けにも採用が拡大している。また新製品・新規分野では機能製品のRFIDタグ用ゴム製品を増産し、NEC <6701> のポータブルDNA解析装置向けマイクロ流体チップについても今期(15年3月期)量産開始予定だ。   前期(14年3月期)連結業績見通し(2月12日に増額修正)は売上高が前々期比16.5%増の55億80百万円、営業利益が同2.1倍の2億80百万円、経常利益が同2.1倍の2億88百万円、純利益が同95.4%増の1億50百万円としている。自動車関連製品の好調が全体を牽引し、スポーツ用ゴム製品やRFIDタグ用ゴム製品も堅調だ。医療用ゴム製品の顧客側の在庫調整も一巡したようだ。   円安メリットやコストダウン効果も寄与して、新製品プレフィルドシリンジ(薬液充填済み注射器)向けガスケットの立ち上げ費用、マイクロ流体チップ試作開発・量産準備費用などのコスト負担増を吸収する。第3四半期累計(4月~12月)は大幅増益となり、通期見通しに対する利益進捗率は高水準である。コストダウン効果が寄与して利益面は再増額の可能性があるだろう。   株価の動きを見ると、2月4日安値316円から2月12日の440円まで急反発したが、その後は再び全般地合い悪化の影響で反落し、3月中旬~下旬にかけては350円~360円近辺まで水準を切り下げた。ただし2月安値水準まで下押す動きは見られず、足元では390円~400円近辺まで上伸して出直りの動きを強めている。好業績を評価する動きだろう。   4月10日の終値392円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS32円98銭で算出)は11~12倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間8円で算出)は2.0%近辺、実績PBR(前々期実績の連結BPS652円12銭で算出)は0.6倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線近辺から反発してサポートラインを確認し、さらに13週移動平均線を突破して強基調へ転換の形となった。低PBRも支援材料に高値圏回帰の動きを強めそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
車載照明用ゴム製品の朝日ラバーの株価は、短期調整が一巡して出直りの動きが本格化してきた。好業績や低PBRを評価して高値圏回帰の動きを強めそうだ。
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2014-04-11 07:30