ラサ商事は反落も中期計画目標の今期業績の増益転換を見直し万年割安返上で下げ渋り

  ラサ商事<3023>(東1)は、6円安の457円と反落してスタートしているが、2月6日につけた年初来安値446円を前に下げ渋る動きもみせている。きょう11日の日経平均株価が、前日のNYダウの266ドル安の急反落を受けて、415円安と大幅反落して始まったことから、同社株にも目先の利益を確定する売り物が先行している。ただ、同社は、今年5月14日に3月期決算の発表を予定しており、前2014年3月期業績が減益転換するものの、今2015年3月期業績が、前期から推進中の中期経営計画で増益転換を目標としていることを見直す割安修正買いも下値に交錯している。同中期経営計画に沿って、海外事業部や機械事業部を新設する組織変更を実施し、中国に続く2番目の海外拠点としてシンガポール駐在員事務所を開設したことなども、フォローの材料期待を高めている。 ■中期計画推進の組織変更や海外駐在員事務所開設も寄与   同社の2014年3月期業績は、売り上げ270億円(前期比6%減)、経常利益13億円(同3%減)、純利益6億8600万円(同11%減)と減収減益転換が見込まれていた。資源・金属素材関連では、国内製造業が上向きにあるものの、市況の低迷が続いて利益が落ち込み、産機・建機関連では民間企業向けの各種ポンプ類の販売が横ばいとなり、シールド掘進機の海外販売が堅調に推移していることでも補えず減収減益転換を見込んだ。   前期四半期業績は順調に推移し、第2四半期累計業績を昨年10月に上方修正したが、減益率の縮小にとどまり、第3四半期業績も2ケタ減益で着地したことから、通期業績は期初予想を変更しなかった。ただ配当は、配当性向を20%程度とする配当政策に従って年間15円の高配当を実施する。   今2015年3月期業績は、5月14日の決算発表時の開示を待たなくてはならないが、今期から推進している中期経営計画では売り上げ300億円、経常利益15億3000万円、純利益8億9000万円を経営目標として、組織変更を実施しグローバル展開を強めているだけに増収増益転換の可能性が高い。東洋経済会社四季報春号でも今期純利益を8億円と観測している。 ■配当落ち後安値水準でもみ合いPERは7倍台、PBRは0.5倍   株価は、今年1月に子会社を株式交換方式で完全子会社化したことを手掛かりに年初来高値505円をつけ、全般相場調整の悪地合いのなか同安値446円まで下ぶれたが、期末の好配当利回り買いで485円と持ち直し配当権利落ち後も460円安値で踏みとどまるなど底固さを示した。前期推定業績ベースでもPER7倍台、PBR0.5倍、配当利回り3.2%と割り負けており、全般市場の落ち着き、同社決算発表とともに万年割安返上に再発進しよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
ラサ商事<3023>(東1)は、6円安の457円と反落してスタートしているが、2月6日につけた年初来安値446円を前に下げ渋る動きもみせている。
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2014-04-11 10:15