今週の為替相場見通し(2013年12月23日-)=為替王

  米ドル円は先週、1ドル104円台に到達。2008年10月以来、約5年2カ月ぶりの円安水準です。先週はアメリカの金融政策に変更があり、それが米ドル円の上昇(ドル高・円安)を後押ししました。ただ、テクニカル分析の観点では、私の予想通りで、先月の第一弾の急騰(1ドル98円から103円へ)に続いて、今月は第二弾の急騰が期待されることは先週号でも先々週号でも指摘してきました。   さて今週の見通しについて。上昇トレンド(円安トレンド)は特に変わらず継続中との見方です。下方向のリスクについてですが、現状103円台前半あたりに軽めのサポート帯があって、102円台半ばあたりが先週と同様にしっかりしたサポート帯になっていると考えます。一方、上方向については105円台半ばもちょっとした目安になるかと思いますが、従来通り、上昇ターゲットはズバリ106円台との見方を維持します。年末年始特有の相場の勢いが止まらないような流れになった場合、最大で107円まで行き過ぎる可能性もあるのではないかと考えます。いずれにしましても、かなり大胆な予想となりますが、実戦においては決して調子に乗らずに、先月の第一弾の急騰によりガッツリ稼いだ利益を大きく損なわない程度に、いつも通りの抑制された気持ちとポジションで、年末だけども淡々と戦いを続けてもいいかなといったところだと思います。   他の通貨については、全体的にドル高の流れが見られます。たとえばユーロ円について下方向は141円の下値サポート帯と位置づけながら、上方向は144円~145円あたりといった水準も目指せる形にはなっています。米ドル円が第二弾の急騰に完全に入ればユーロ円もつられてそのあたりまで上昇する可能性も高いと思われますが、ユーロドルのチャート分析において、短期的に勢いがなくなって下向きを示唆する兆候も出始めていることに加えて、中期的にも10月の高値(1.38超)を今月超えられずに折り返してきていることから、いわゆる二番天井の可能性も頭に入れておきたいかなという気がします。   豪ドルについては、豪ドル米ドルは0.89台半ばが軽めの上値抑制目処になり、仮にその水準を超えても0.91台がかなり重い抑制帯になると考えます。豪州当局が「豪ドルは不快なほど高い」との異例の発言を連発していることも踏まえますと、豪ドル米ドルの10月以降の下落トレンドはしばらく大きくは変わりにくいと見てよいのではないかと考えます。豪ドル円単独で見ますと、上値抑制ポイントはまずは先週末の92円台後半、その次は94円近辺との見方になると思います。(執筆者:為替王)
米ドル円は先週、1ドル104円台に到達。2008年10月以来、約5年2カ月ぶりの円安水準です。
economic
2013-12-23 09:00