【為替本日の注目点】ドル売り円買いが優勢、NY株大幅続落でドル円調整長引き

 NY市場  ドル円は101円台前半から半ばで一進一退。ミシガン大学消費者マインドが市場予想を上回ったことでドルが上昇する場面もあったが、株価の下落と長期金利の低下に上値は抑えられ、101円60銭前後で引ける。   ユーロドルは横ばい。1.39の大台を再びテストしたが上抜けできず。   株価は大幅に続落。JPモルガンの決算が減益だったことと、前日同様ハイテク株が下げを主導。ダウは143ドル下げ、1万6026ドルとかろうじて大台は維持。   債券相場は続伸。ウクライナ情勢への不安がくすぶり、株価が大幅な下落を見せたことで買いが優勢となり、長期金利は2.62%まで低下。   金は続落し、原油は反発。   米  3月生産者物価指数 → +0.5%   米  4月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値) →82.6    ドル/円 101.39~ 101.71  ユーロ/ドル 1.3864 ~ 1.3900  ユーロ/円 140.64 ~ 141.29  NYダウ -143.37 → 16,026.75ドル  GOLD -1.50 → 1,319.00ドル  WTI +0.34 → 103.74ドル  米10年国債 -0.026 → 2.620%  本日の注目イベント  中   中国 3月マネーサプライ   欧   ユーロ圏2月鉱工業生産   米   3月小売売上高   米   議会予算局が財政赤字見通しを発表   米   決算発表 →シティーグループ   先週金曜日のNY市場では、4月のミシガン大学消費者信頼感指数が市場予想を上回ったことで、ドル円は買われたものの、101円71銭どまり。その後は株価が大きく調整する中、長期金利の低下に引っ張られる格好で101円台前半まで下落。やはり、NY株式市場の動向が相場の動きを左右する展開でした。  NYダウは先週、結局1週間で約400ドルの大幅下落を見せました。ハイテク株中心のナスダック市場はさらに下げ幅を拡大しており、その前の週では「ザラ場」で史上最高値を更新する場面さえあったものが、市場のセンチメントが一変してしています。ウクライナ情勢の不透明感という悪材料はあるものの、それだけでは今回の大幅下落を説明できません。割り高になったハイテク株をヘッジファンドなどが手放しているとの報道もありますが、いまいち説明不足で実態はよくわかりません。  先週ワシントンで「G20」が開催されましたが、ここでは「ロシアへの制裁」ではなく、新興国も含めて解決策を模索する動きで、ひとまず対立は避けられています。また、ウクライナでも新ロシア派による暴動に対して、ウクライナ政府は対話の姿勢も見せてはいますが、まだ混乱は続いている状況です。  ドル円は依然として上値の重い展開が続いています。下値は101円20銭前後が切れるかどうかが目先の焦点です。3月3日にこの水準で下げ止まり、さらに先週も同様な展開でした。株価がさらに下落を見せると、101円を割り込み、今年のドルの最安値である、100円77銭前後をテストする可能性もあります。  足許ではドル円の調整が長引いており、まだ反発の兆しは見えません。米経済指標の改善を好感してNY株式市場が大きくは反発するか、日本サイドで追加緩和実施に向けた環境が整って来るなど、「円売り材料」の台頭が待たれます。ただ、今週は重要な米経済指標の発表はありません。むしろ16日発表の中国第一四半期GDPが極めて重要になりそうです。また日米共に企業決算の発表が多く控えていることから、企業収益の上振れが株価の上昇につながる可能性はあります。それでも今回の調整は時間がかかりそうな雰囲気です。  週明けの今朝も、ドル売り円買いが優勢な展開で始まっています。NY株式の大幅安を受け、日経平均株価も下げ基調で始まりそうです。予想レンジはやや円高方向を想定して、100円90銭から101円90銭程度にしたいと思います。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)
ドル円は101円台前半から半ばで一進一退。ミシガン大学消費者マインドが市場予想を上回ったことでドルが上昇する場面もあったが、株価の下落と長期金利の低下に上値は抑えられ、101円60銭前後で引ける。 
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2014-04-14 09:30