TACは売られ過ぎ感強めて反発のタイミング

  「資格の学校」を運営するTAC <4319> の株価は水準切り下げの展開が続いているが、足元では売られ過ぎ感を強めている。収益改善基調を評価して反発のタイミングだろう。なお5月15日に決算発表を予定している。   財務・会計分野(簿記検定・公認会計士など)、経営・税務分野(税理士・中小企業診断士など)、金融・不動産分野(宅建・不動産鑑定士・FPなど)、法律分野(司法試験・司法書士など)、公務員・労務分野(社会保険労務士・国家総合職など)など幅広い分野で「資格の学校」を運営し、法人研修事業や出版事業なども展開している。   13年12月には増進会出版社と資本・業務提携した。増進会出版社は子会社のZ会を通じて通信教育事業などを展開している。当社の教室運営ノウハウや資格系コンテンツ開発力などと、増進会出版社の通信教育ノウハウや教養系コンテンツ開発力などを融合させて新たなソリューションの提供を目指す戦略だ。   4月2日に前期(14年3月期)連結業績見通しの増額修正を発表した。売上高は5億92百万円増額して前期比2.4%減の204億92百万円、営業利益は1億19百万円増額して同6.1倍の8億24百万円、経常利益は2億45百万円増額して同2.7倍の10億30百万円、純利益は2億58百万円増額して同27.8%減の7億05百万円とした。純利益は移転補償金などの特別利益一巡、出版事業の返品廃棄損失引当金計上などで減益だが、期初予想に対して減収幅が縮小して営業増益幅が拡大する。公務員講座の好調が続き、公認会計士講座が監査法人への就職状況好転で下げ止まった。企業研修や人材事業の増収、営業外収益でのJ-REIT売却益計上なども寄与する。   今期(15年3月期)は、公務員講座の好調、売上減少が続いていた公認会計士講座の回復に加えて、売上原価での講師料・教材制作外注費・賃借料の削減、販管費での人件費・広告宣伝費・賃借料の削減など、事業構造改革の効果も本格寄与して収益改善基調だろう。   株価の動きを見ると水準切り下げの展開が続いている。4月2日には業績見通しの増額修正を好感して前日比53円(16.83%)高の368円まで急伸する場面があったが、人気が続かず反落した。そして4月11日には272円まで下押す場面があった。足元の全般地合い悪化が影響しているようだ。   4月11日の終値277円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想連結EPS36円80銭で算出)は7~8倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間1円で算出)は0.4%近辺、実績PBR(前々期実績連結BPS181円59銭で算出)は1.5倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線に対するマイナス乖離率が12%を超えて売られ過ぎ感を強めている。また週足チャートで見ると52週移動平均線に接近して調整のほぼ最終局面のようだ。収益改善基調を評価して反発のタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
「資格の学校」を運営するTAC<4319>(東1)の株価は水準切り下げの展開が続いているが、足元では売られ過ぎ感を強めている。
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2014-04-14 09:45