東洋建設は反発のタイミング、好業績見通しが評価材料
海洋土木工事が主力の東洋建設 <1890> の株価は戻り高値圏でのボックス展開だが、足元はレンジ下限に接近して反発のタイミングだろう。中期的に事業環境は良好であり、好業績見通しが評価材料だ。
港湾インフラ工事など国内外での海洋土木工事を主力としている。公共投資関連、浮体式洋上風力発電関連、放射性物質セシウム除染関連、新興国海洋インフラ工事関連などテーマ性は豊富だ。浮体式洋上風力発電に関しては、12年9月設立の6社1協会による「地域振興型アクア・ウインド事業化研究会」に参画している。
海外はケニアとインドネシアで大型港湾工事を施工中だ。さらに13年10月にはベトナムでニソン製油所の海洋工事を単独受注した。14年2月にはミャンマーから建設業の営業許可を取得してヤンゴンに出張所を開設した。今後もアジア・アフリカなど、新興国の海洋インフラ関連工事の受注拡大が期待される。
前期(14年3月期)の連結業績見通し(3月7日に増額修正)は、売上高が前々期比13.3%増の1450億円、営業利益が同28.3%増の36億50百万円、経常利益が同28.9%増の28億円、純利益が同62.6%増の18億円としている。国内は震災復興の港湾インフラ工事など公共投資関連が堅調に推移して受注が想定を上回る。工事採算の改善も寄与する。海外はケニアとインドネシアの大型港湾工事が牽引する。受注環境は中期的に良好であり、今期(15年3月期)も好業績が期待されるだろう。
株価の動きを見ると、13年11月高値398円から反落後は概ね330円~380円近辺のレンジでボックス展開のようだ。足元では全般地合い悪化の影響を受けて4月11日に337円まで調整する場面があったが、一段と下押す動きは見られない。下値は堅いようだ。
4月14日の終値342円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS22円49銭で算出)は15~16倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間7円で算出)は2.0%近辺、実績PBR(前々期実績の連結BPS290円45銭で算出)は1.2倍近辺である。週足チャートで見ると、戻り高値圏から反落して26週移動平均線を割り込んだが下押す動きは見られない。ボックスレンジ下限に接近して反発のタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
海洋土木工事が主力の東洋建設<1890>(東1)の株価は戻り高値圏でのボックス展開だが、足元はレンジ下限に接近して反発のタイミングだろう。
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2014-04-15 09:15