日本の自動車メーカーは「蚊帳の外」・・・中国と欧州の自動車メーカーが「タッグを組む」=中国報道

 中国の自動車ニュースサイトの蓋世汽車網は12日、「自動車市場で中国と欧州の協力が深まり、日本メーカーは蚊帳の外で意気消沈しながら見ているしかない」と報じた。  習近平国家主席の3月22日からの欧州歴訪に合わせて、中国と欧州の自動車メーカーが戦略協力の協定を交わした。同3月、中国市場ではそれまで「回復基調」と言われていた日系車の販売が急減速したことに「これは偶然ではなく、日系車がピンチに陥る前兆だ」と伝えた。  習主席は今回、11日間でオランダ、フランス、ドイツ、ベルギーを訪問した。これに合わせて中国自動車大手の上海汽車、第一汽車、東風汽車、北京汽車、華晨汽車がそれぞれ、独フォルクスワーゲン、仏プジョーシトロエングループ(PSA)、独ダイムラー、独BMWと戦略協力関係を深めたという。  同戦略協力は、新車や新技術の開発、生産能力拡充、資本提携などに関するもので、契約総額は300億人民元(約4900億円)に上る。今後10年、またはそれ以上にわたって中国勢と欧州勢の蜜月の時代が続きそうだ。  「中国メーカーと欧州メーカーががっちりタッグを組み、日本メーカーは蚊帳の外で意気消沈しながら見ているしかないという構図が固まる可能性がある」と蓋世汽車網は指摘した。  中国市場では2012年秋、尖閣諸島問題をめぐって反日デモが行われ、日系車の販売が急減。それ以降、日系メーカーやディーラーがサービスを強化し、製品を値引きするなどして販売拡大に努め、昨年後半になって販売が急回復する流れが見えてきた。それがここにきて減速し、ホンダの3月の中国販売数は前年同月比2%減の6万台に落ち込んだという。  中国汽車工業協会によると、昨年、中国市場における海外ブランドの国別シェアはドイツ系が18.8%、日系が16.4%、米国系が12.4%、韓国系が8.8%、フランス系が3.1%だった。ドイツとフランスの欧州勢は合わせて20%を超える。さらに今年1月には独仏のシェアが25%まで拡大しており、今後も排出基準や燃費、安全性に優れた欧州勢、特にドイツ系のシェアが伸び続けるとみられる。(編集担当:古川弥生)(イメージ写真提供:123RF.COM)
中国自動車ニュースサイトの蓋世汽車網は12日、「自動車市場で中国と欧州の協力が深まり、日本メーカーは蚊帳の外で意気消沈しながら見ているしかない」と報じた。(イメージ写真提供:123RF.COM)
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2014-04-15 12:45