<澤上篤人の長期投資学>本格的な長期投資ならではの良さ
■財産づくりの大きな船になっていく
年金は当てにできそうにない、そう考える人が増えている。とりわけ若い人たちの間では、もう年金に頼ってはいられない、といった意識が常識のようになっている。それもあってだろう、国民年金未加入者に未払い者を含めると、毎月の積立てをしていない人々が全体の50%前後にも達しているという。このままいくと、少子高齢化もあって年金財政がパンクするのは時間の問題と思いたくもなる。
だからといって、これは毎週末の全国各地セミナーで確認していることだが、ほとんどの人が何の対策も講じていない。年金は当てにできないと誰もがわかっているのに、なんら行動をしていないのだ。まるで、このままユデガエルとなっていくのを覚悟しているかのように。
そんな日本の現実をみるにつれ、さわかみファンドのような本格派の長期保有型投信が、もっともっと広く世に知られなければならない、そう痛感する。なにしろ、こちらは長期の財産形成や自分年金づくりにおいても、時間がたてばたつほど真価を発揮する頼もしいパートナーなのだから。
第1に、さわかみファンドは目先の相場動向に振りまわされることなく、どっしりした長期投資で世界の成長を取り込んでいく。世界経済は長いめでならしてみると、ずっと4%成長をしている。したがって、それを上回る投資リターンはいくらでも期待できる。もっとも、成績の約束はできないが。
第2に、投資リターンの積み上がりを再投資にまわすことで、ぐんぐんと複利効果が効いてくる。そういった長期保有型ファンドを余裕資金でどんどん買い増していったり、毎月の積立てでファンドを上乗せ購入していけば、驚くほどの財産づくりとなっていく。
第3に、さわかみファンド購入者の財産づくりが加速しながら進んでいくのをみて、新規購入者の裾野が末広がりとなっていく。それはそのまま、さわかみ丸が大きな大きな長期運用の船となっていき、ちょっとぐらいの荒波ではビクともしない財産づくりを皆で一緒に楽しんでいけることになる。
■積立て投資のつかい勝手と、すご味
よく「すこしまとまった資金があるけど、いつ買ったら良いのでしょう」といった相談を受ける。正直いって、こちらも今日なのか1ヵ月後なのか、はたまた2~3ヵ月ぐらい様子をみた方がいいのか判断に苦しむ。
はっきりしているのは、できるだけ早い段階でファンドを購入していただきたいということだ。どうせ長期投資するのだから、購入時点の基準価額でさしたる違いはない。それよりも、より長く運用にまわす時間を与えていただきたいというのが、こちらの願い。
そこでだ、「そのまとまったお金を、10ヵ月ぐらいの積立て購入にまわしたらいかがですか」と提案することにしている。たとえば、いま1千万円あるのなら毎月100万円ずつの定期購入にする。そうしておけば、いつ買おうか悩むこともない。「できるだけ早いうちに買っておいてね」も、ごく自然にクリアできる。
長いこと運用ビジネスに携ってきての実感だが、買いのタイミングをピンポイントで当てるなんて、まぐれ当たりでも難しい。そんなことにエネルギーを費やしている間に買いそびれてしまうことの方が、よほど痛手が大きい。とにかく買っておくことだ。
ここで大事なのは、さわかみファンドが本格派の長期保有型投信であるという点であろう。そもそも、日本における毎月の積立て購入制度の普及を先導してきたのも、本格的な長期投資をやっていくぞという強い方向性を、さわかみファンドがもっていたからのこと。
一般的な運用では、その時々の経済情勢や相場環境に大なれ小なれ影響を受ける。そういった、是々非々型の運用では、購入タイミングによって成績が意外と大きく左右させられる。それでは、おちおちと毎月の積立て投資などやってはいられない。
ところが、さわかみファンドでなら、毎月の積立て購入が理想的な長期運用となっていくのだ。よく14年間まったく運用がブレなかったと評価してくれるが、それ以上に広く認識してもらいたいのは、下げ相場でより多くのファンド口数を手にできることの価値の大きさだ。後々の雪ダルマ効果がすごいことになる。(情報提供:さわかみ投信代表・澤上篤人 2014年3月17日記)
年金は当てにできそうにない、そう考える人が増えている。とりわけ若い人たちの間では、もう年金に頼ってはいられない、といった意識が常識のようになっている。
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2014-04-15 13:30