スカパーJは続伸して分割落ち後高値を視野、業績上ぶれ着地期待に4Kテレビ放送開始先取り人気がオン

  スカパーJSATホールディングス <9412> は、8円高の532円と続伸してスタートし、昨年10月31日につけた株式分割権利落ち後高値579円を視野に捉えている。同社は、5月8日に3月期決算の発表を予定しているが、前2014年3月期決算が、期初予想を上ぶれ増益転換率を伸ばして着地することが観測されていることから、割安内需株買いが増勢となっており、今年6月に開催されるサッカーのワールドカップ(W杯)で世界発の4Kテレビ放送を開始することも先取り人気を高めている。 ■前期3Q利益はすでに年間の通期業績をオーバーして高利益進捗   同社の前2014年4月期業績は、期初に売り上げ1640億円(前々期比5%増)、経常利益165億円(同5%増)、純利益100億円(同3%増)と見込まれていた。ところが今年2月4日に開示された第3四半期(3Q)業績は、前年同期比5%増収、33%経常増益、29%純益増益と増益転換し、期初予想の3月通期経常利益を4億7000万円、同純利益を1億5500万円それぞれオーバーして着地した。有料多チャンネルでは、昨年10月に実施した「10日間無料放送」などの「スカパー!サービス」を中心とした顧客獲得施策や、「スカパー!プレミアムサービス」でのH.264方式への加入者移行、さらに宇宙・衛星事業での企業・官公庁向けのBPC(事業継続計画)サービスの強化、グローバルビジネスの積極化などが寄与したもので、コンテンツ充実に向けた番組供給料の増加などをカバーした。   3月通期業績は期初予想を据え置いたが、3Q高利益進捗率業績から上ぶれ着地が観測されており、純利益は、市場コンセンサスでは105億5000万円、東洋経済会社四季報春号では110億円としている。続く2015年3月期業績も、世界最大のスポーツイベントのブラジルW杯を4K放送でライブ中継することなどによる加入者増と、同放送向けの4K放送センターの構築費用、今年4月9日に総務省から申請が認定された移動体衛星通信ビジネスの「V-High放送」の準備費用などの好悪材料が綱引き、減益転換の可能性もあるが、業績実態は、前向き減益tpポジティブに評価される余地が残る。5月8日の決算発表が、要注目となる。 ■PBRは0.8倍と割り負け値ごろ妙味の内需株人気も内包   株価は、昨年12月のソニー <6758> の保有株を取得する自己株式取得・立会外買付取引(買付価格538円)をテコに年初来高値578円をつけて株式分割権利落ち後高値にあと1円と迫り、全般調整相場にツレ安して490円まで下ぶれ、3Q好決算評価で500円台固めを続けてきた。PERは17倍台と市場平均を上回るが、PBRは0.8倍と割り負けており、値ごろ内需株人気を再燃させ高値奪回に再発進しよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
スカパーJSATホールディングス<9412>(東1)は、8円高の532円と続伸してスタートし、昨年10月31日につけた株式分割権利落ち後高値579円を視野に捉えている。
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2014-04-16 10:00