日本エム・ディ・エムは収益改善基調を評価する流れに変化なし
医療機器商社の日本エム・ディ・エム <7600> の株価は、急伸して付けた11月の年初来高値から一旦反落したが、収益改善基調を評価する流れに変化はないだろう。足元では過熱感が解消している。反発のタイミングだろう。
骨接合材料、人工関節、脊椎固定器具など整形外科分野を主力とする医療機器輸入商社である。ジョンソン・エンド・ジョンソンとの販売契約が前期に終了したが、米国子会社オーソデベロップメント(ODEV)社製品の拡販と自社製品比率上昇によって収益改善基調を鮮明にしている。
13年6月にODEV社製造の脊椎固定器具の薬事承認を取得した。さらに13年11月には、ODEV社製の人工膝関節新製品「Balanced Knee System-Momentum」および「E-Vitalize」が米国食品医薬品局(FDA)薬事承認を取得した。14年1月から米国で販売開始して14年3月期連結業績に寄与する。ODEV社製の人工膝関節製品は中国でも薬事承認を取得しており、高齢化社会到来を背景に収益拡大が期待される。
今期(14年3月期)の連結業績見通しは、売上高が前期比15.6%増の94億円、営業利益が5億40百万円(前期は1億52百万円の赤字)、経常利益が4億40百万円(同3億95百万円の赤字)、純利益が2億円(同3億97百万円の赤字)の黒字としている。ジョンソン・エンド・ジョンソンとの販売契約終了の影響が一巡し、ODEV社製の人工関節製品や脊椎固定器具の日本および米国での販売好調、ODEV社と共同開発の骨接合材「MODE」の日本での拡販、自社製品比率上昇による売上総利益率改善などで営業損益が大幅に改善する。
株価の動きを見ると、11月21日に発表した人工膝関節新製品の米FDA薬事承認取得を好感して急伸し、11月25日に年初来高値となる395円まで上値を伸ばした。その後は利益確定売りが優勢になって反落したが、収益改善基調を評価する流れに変化はないだろう。
12月20日の終値310円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS7円56銭で算出)は41倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間5円で算出)は1.6%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS409円58銭で算出)は0.8倍近辺である。週足チャートで見ると13週移動平均線が接近して目先的な過熱感は解消した。収益改善基調を評価して反発のタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
医療機器商社の日本エム・ディ・エム<7600>(東1)の株価は、急伸して付けた11月の年初来高値から一旦反落したが、収益改善基調を評価する流れに変化はないだろう。足元では過熱感が解消している。反発のタイミングだろう。
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2013-12-24 09:30