前田工繊は500円高相場再現の仕切り直しへ2Q決算発表を先取り妙味
前田工繊 <7821> は、27円高の1570円と4日続伸し、下方かい離していた25日移動平均線をクリアしもみ合っているが、4月30日に予定している今9月期第2四半期(2Q)決算の発表を先取り、今年1月以来の500円高相場の再現に仕切り直しとなる展開が有望視される。今年1月に上方修正した今期2Q累計業績の上ぶれ着地観測や、国連の報告書で温暖化リスクで巨大洪水が頻発すると警告されていることなども加わり災害関連人気も株価も押し上げよう。
■インフラ事業の復興関連製品、盛土補強材などが好調に伸びる
同社の今期業績は、早くも今期第1四半期決算発表時の今年1月に2Q累計業績、9月通期業績とも上方修正された。主力のインフラ事業で引き続き復興事業関連製品や盛土補強材、維持補修材、景観資材の売り上げが好調に伸び、昨年12月1日に子会社化したワシ興産など子会社3社を合併、この合併会社の業績が上乗せとなり、原材料価格の上昇を生産効率の向上、原価・経費削減の徹底でカバーしたことが上方修正要因となった。2Q累計純利益は、期初予想の9億1000万円を11億6000万円(前年同期比31%増)へ、通期純利益は、同16億円を24億円(前期比57%増)へそれぞれ引き上げて続伸幅を拡大、通期純利益は、連続の過去最高更新となる。
このうち2Q累計業績が、注目されているのは、この上方修正値がさらに上ぶれが観測されているためで、東洋経済会社四季報春号では2Q累計純利益を12億円、通期純利益を24億5000万円としている。仮に上ぶれ着地した場合、ゴールデンウイークの谷間の4月30日に2Q累計業績が発表されるだけに、株価インパクトはそれだけ存在感を増す。
中期的にも、今年3月に開催されたIPCC(国連の気候変動に関する政府間パネル)総会で、今世紀末に気温が4度上昇する温暖化でアジア地域に巨大洪水が頻発するリスクが高まると予測され、また内閣府は、今年4月8日に水害、土砂災害、高潮などの災害発生時の避難勧告の新ガイドラインを公表しており、巨大災害への警戒感の強まりが、逆に同社のインフラ事業へ寄与し、業績を押し上げる展開が想定される。
■25日線をクリアする上昇トレンド復帰で高値追いに弾み
株価は、今年1月の今期業績の上方修正で25日線で下値を確認しつつ年初来高値まで500円高したが、全般波乱相場にツレ安して1379円まで350円安と突っ込み、大きく下方かい離していた25日線までリバウンドしてきた。PERは18倍台ととくに割安感はないが、上昇トレンド復帰で年初来高値奪回から一段の上値追いに弾みをつけ、再度の500円高相場を期待したい。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
前田工繊<7821>(東1)は、27円高の1570円と4日続伸し、下方かい離していた25日移動平均線をクリアしもみ合っているが・・・。
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2014-04-18 11:00