ジェイテックは動意後の反動局面だが、調整して反発のタイミング
技術職知財リース事業のジェイテック <2479> (JQS)の株価は4月上旬の急動意後の反動局面のようだ。ただし動意前の水準を割り込むことなく下値を切り上げる形だ。調整が一巡して反発のタイミングだろう。なお5月7日に決算発表を予定している。
製造業の開発・設計部門向けに技術者を派遣する技術職知財リース事業(特定派遣事業および請負事業)を主力として、子会社ジオトレーディングは製造業向けの一般派遣・エンジニア派遣・請負事業を展開している。
専門教育による知識を基盤として新たな付加価値を顧客に提供する社員を「テクノロジスト」と呼称し、一般的な「エンジニア」と区別していることが特徴だ。さらに「技術商社」を標榜し、当社の「テクノロジスト」が保有する知恵を提供(リース)することで、顧客とともに新たな価値を創造する「技術職知財リース事業」としている。
技術職知財リース事業では、主力の機械設計開発、電気・電子設計開発、ソフトウェア開発の3分野に加えて、12年10月にエル・ジェイ・エンジニアリング(旧トステム・エンジニアリング・オフィス)を子会社化した。建築設計分野を4本目の柱として育成する戦略だ。顧客は自動車関連、産業用機器関連、電子・電気機器関連、精密機器関連、情報通信機器関連、情報処理関連、建築関連など多岐にわたり、特定の業界・企業への依存度を低くして業種別・顧客別売上構成比のバランスを維持していることも特徴だ。
前期(14年3月期)連結業績見通し(5月7日公表)は売上高が前々期比18.7%増の31億93百万円、営業利益が同20.6%増の77百万円、経常利益が同18.4%増の78百万円、純利益が同3.1%増の49百万円としている。技術職知財リース事業では自動車関連、一般派遣・エンジニア派遣事業では情報処理関連などの受注が好調に推移し、子会社化したエル・ジェイ・エンジニアリングが通期で寄与する。
大幅増益だった第3四半期累計(4月~12月)の通期見通しに対する進捗率は概ね順調な水準だった。バックオーダーは増加傾向であり、派遣単価引き上げなどの交渉も進めているようだ。高水準の需要を背景に今期(15年3月期)も好業績が期待されるだろう。
中期経営計画では、今後数年間は人材採用・教育など基盤強化の期間と位置付け、経営目標値として16年3月期売上高37億23百万円、営業利益1億37百万円、経常利益1億38百万円、純利益1億08百万円を掲げている。製造業における技術者不足の深刻化を背景として、中期的に収益拡大が期待される。
株価の動きを見ると、3月中旬~4月上旬は概ね200円~220円近辺でモミ合う展開だったが、4月7日に動意付いて248円、4月9日には282円まで急伸する場面があった。その後は動意一巡して概ね200円~220円近辺で推移している。ただし3月中旬~4月上旬にモミ合った水準を割り込む動きは見られず、下値を切り上げている。好業績を評価する動きだろう。
4月18日の終値213円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS5円87銭で算出)は36倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間1円で算出)は0.5%近辺、実績PBR(前々期実績の連結BPS59円24銭で算出)は3.6倍近辺である。急動意の反動局面だが、日足チャートで見ると25日移動平均線を維持している。また週足チャートで見ると200円近辺が下値支持線のようだ。徐々に下値を切り上げる形でもあり、調整が一巡して反発のタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
技術職知財リース事業のジェイテック<2479>(JQS)の株価は4月上旬の急動意後の反動局面のようだ。ただし動意前の水準を割り込むことなく下値を切り上げる形だ。
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2014-04-21 09:15