JSPは切り返しの動き、好業績を評価して高値圏目指す

  発泡プラスチック製品のJSP <7942> の株価は地合い悪化の影響を受ける場面があったが、足元では切り返しの動きを強めている。好業績を評価して高値圏を目指す展開だろう。   押出事業(産業用包装材、食品用包装材、広告用ディスプレー材、住宅用断熱材など)、ビーズ事業(自動車衝撃緩衝材、家電製品緩衝材、IT製品輸送用通い函など)、その他事業(一般包材など)を展開し、住宅用高性能断熱材「ミラフォーム」や自動車部品用ポリプロピレン「ピーブロック」など高機能・高付加価値製品の拡販を強化している。   4月1日には、発泡ポリプロピレンビーズ(成型品「ピーブロック」用ビーズ)などを生産する新工場として、北九州工場が竣工して4月から生産を開始すると発表した。発泡ポリプロピレンビーズなどの生産工場としては、栃木県鹿沼市、三重県四日市市に次ぐ国内3番目の拠点となり、安定した供給体制を構築した。   前期(14年3月期)の連結業績見通し(10月30日に売上高を増額、利益を減額修正)は売上高が前々期比14.0%増の1095億円、営業利益が同37.7%増の63億円、経常利益が同29.9%増の64億円、純利益が同26.3%増の42億円としている。住宅用「ミラフォーム」や自動車部品用「ピーブロック」など高機能・高付加価値製品の好調が牽引し、円安に伴う外貨建て売上高の円換算額増加も寄与する。   第3四半期累計(4月~12月)の進捗率は高水準だった。さらに想定為替レートは1米ドル=97円、1ユーロ=128円と保守的であり、通期上振れの可能性があるだろう。今期(15年3月期)も高機能・高付加価値製品の好調が牽引する。断熱材や緩衝材の需要も回復傾向だろう。さらに原料価格上昇に伴って実施した製品価格への転嫁も本格寄与して好業績が期待される。   株価の動きを見ると、地合い悪化の影響を受けた2月安値1422円から反発して3月26日に1629円、4月3日には1632円まで戻したが、再び地合い悪化の影響で4月16日の取引時間中に1502円まで調整する場面があった。ただし2月安値水準まで下押すことなく、足元では1550円近辺まで戻して切り返しの動きを強めている。   4月18日の終値1551円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS140円87銭で算出)は11倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間30円で算出)は1.9%近辺、実績PBR(前々期実績の連結BPS1671円55銭で算出)は0.9倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると26週移動平均線を素早く回復した。強基調に回帰して高値圏を目指す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
発泡プラスチック製品のJSP<7942>(東1)の株価は地合い悪化の影響を受ける場面があったが、足元では切り返しの動きを強めている。
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2014-04-21 09:30