中国でのビジネスの第一優先順位は「コネクション」という錯覚

  こんな情勢でも、中国市場に行きたい企業はありますし、日本市場の先行きが見えないために行かざるをえない企業もあります。そういう先の担当者とお話していると考えるべき優先順位を勘違いされているケースが多々あります。それは「優先順位第1位は中国人とコネクションを作ること」という考えです。   優先順位が第1位であるのは海外ビジネスにおいても、差別的優位性のある事業プランです。ある中国のエリアへの事業プレゼンテーションのツアーに参加したことがあります。主催者によると、ほとんどの企業は1回プレゼンして、反応が今ひとつだったら翌年度から来なくなるといいます。そこをしつこく、波長が合うまで中国仕様に合わせ、なおかつ日本式の良いところを残した事業プランを練り続けなければいけないのです。   その過程では何回も中国にリサーチに行くべきでしょう。そうしているうちにコネクションなどすぐに出来ます。そこで勘違いして、差別化要因のないまま、コネクションが出来たと喜んで事業を始めてしまうので ・事業がランニングすると、中国側が「おれ1人でも出来る」と、簡単に事業の実態を持っていかれてしまう。 ・事業がうまくいかずパートナーと喧嘩別れになってしまう。   という顛末になるのです。   逆に言えば、事業のコア部分をしっかりと持っている邦人企業は、手堅く利益を出し続けています。優位性のあるプランを持って初めて中国人コネクションに対するイニシアテイブも生まれるのです。   加えて言うならば、こんな時代(日中情勢)だからこそコネクションが大事という考え方も、正しいようで、正しくはありません。中国でも事業家層は、こんな時代でも冷静にビジネスのことを考えています。地方政府も同じ姿勢です。
  こんな情勢でも、中国市場に行きたい企業はありますし、日本市場の先行きが見えないために行かざるをえない企業もあります。そういう先の担当者とお話していると考えるべき優先順位を勘違いされているケースが多々あります。それは「優先順位第1位は中国人とコネクションを作ること」という考えです。
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2013-12-24 10:00