インフォコムは調整一巡して切り返しの動き強める

■電子書籍配信の好調や中期成長力を評価して出直り   ITソリューションやコンテンツ配信などのインフォコム <4348> (JQS)の株価は、調整が一巡して切り返しの動きを強めている。電子書籍配信サービスの好調や中期成長力を評価して出直り展開だろう。4月24日予定の決算発表が接近して期待感も高まりそうだ。   企業向けにITソリューションを提供するITサービス事業、一般消費者向けに各種デジタルコンテンツを提供するネットビジネス事業を展開している。重点領域として電子書籍配信などのネットビジネス事業、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、Web-ERPソフト「GRANDIT」事業を掲げ、クラウドサービス関連、ソーシャルメディア関連、ビッグデータ領域のデータサイエンス関連、農業IT化関連なども強化する方針だ。   06年に開始した電子書籍配信サービス「めちゃコミック」は13年8月から各携帯キャリア公式サービス1位を独占している。ネットビジネス事業を分社化して設立したアムタスは、13年11月にマルチデバイス対応の新たな電子書籍配信サービス「ekubostore(エクボストア)」も開始した。   14年3月にはEC事業の基盤共通化や運営効率化に向けてアムタスグループ内での事業再編を発表した。食品EC事業を展開する持分法適用関連会社のドゥマンを連結子会社化し、連結子会社のイー・ビー・エス(EBS)が展開するアパレルEC事業をドゥマンへ譲渡して事業統合する。   業容拡大に向けてM&Aや戦略的アライアンスも積極活用している。13年9月に医薬品業界向けCRM事業強化に向けてミュートスと合弁会社インフォミュートスを設立し、BCP(事業継続計画)分野のビジネス拡大に向けて危機管理関連ソリューションを手掛ける江守グループホールディングス <9963> との協業を開始した。ゲーム配信サービスでは韓国ユビヌリ社と協業して韓国市場にも参入している。   前期(14年3月期)の連結業績見通しは、売上高が前々期比7.0%増の400億円、営業利益が同2.8%増の36億円、経常利益が同3.2%増の36億円、純利益が同5.8%増の22億円としている。成長に向けた先行投資負担で小幅営業増益にとどまるが、電子書籍配信サービスの好調やヘルスケア事業の業容拡大が牽引する。3月26日にはネットビジネス事業の電子書籍配信サービスの売上高が計画を上回るスピードで100億円に達したと発表している。   今期(15年3月期)は、電子書籍関連など重点分野の一段の業容拡大で好業績が期待される。14年2月に配信開始したソーシャルゲームのファンタジーRPG「マギ Dungeon & Magic」や、4月17日からauスマートパスに提供開始したスマートフォン向け音楽ゲームアプリ「Deemo」日本語版も寄与するだろう。   株価の動き(13年10月1日付で株式200分割)を見ると、利益確定売りや全般地合い悪化の影響でやや水準を切り下げたが、足元では4月11日と4月12日に付けた直近安値813円から反発し、4月18日には886円、4月21日には884円まで戻す場面があり、切り返しの動きを強めている。800円近辺で下値支持線を確認した形であり、調整が一巡したようだ。   4月21日の終値876円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想連結EPS79円60銭で算出)は11倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間17円50銭で算出)は2.0%近辺、実績PBR(前々期実績に株式200分割を考慮した連結BPS641円83銭で算出)は1.4倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線を突破し、週足チャートで見ると戻りを押さえていた13週移動平均線突破の動きを強めている。800円近辺の下値支持線を確認した形であり、中期成長力を評価して出直り展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
ITソリューションやコンテンツ配信などのインフォコム<4348>(JQS)の株価は、調整が一巡して切り返しの動きを強めている。電子書籍配信サービスの好調や中期成長力を評価して出直り展開だろう。
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2014-04-22 07:30