エフティコミュニケーションズは3月高値後の自律調整一巡感強める
■中期成長力を評価して上値試す、前期配当予想増額も刺激材料
LED照明・OA機器販売などのエフティコミュニケーションズ <2763> (JQS)の株価は、3月高値後の自律調整一巡感を強めている。4月21日に発表した前期配当予想の増額修正も刺激材料となり、中期成長力を評価して上値を試す展開だろう。なお5月14日に決算発表を予定している。
13年6月にTOBで光通信 <9435>の連結子会社となり、法人向けLED照明・OA機器・スモールサーバー販売などの法人事業、一般消費者向け光ファイバ回線サービス販売やドコモショップ運営などのコンシューマ事業を展開している。LED照明や空調などオフィスの環境・省エネ関連を重点分野と位置付けて、商品ラインナップの拡充、定額保守サービスなどストック型収益の積み上げ、グループ経営における事業の選択と集中も推進している。
13年10月にネットワークセキュリティ機器製造・販売のアレクソンを連結子会社化し、13年11月に持分法適用関連会社のグロースブレイブジャパンを完全子会社化した。13年12月にはノンフロン新自然冷媒ガス販売・施工のニューテックを連結子会社化した。オフィスのエアコンの冷媒ガスをノンフロン自然冷媒ガスに入れ替えるだけで空調コストを15~40%削減できるため、空調関連をLED照明に次ぐ環境関連商材として育成する。一方で13年7月にはマーキングサプライ事業のハイブリッド・サービス<2743>をTOBに応じて売却した。
前期(14年3月期)連結業績見通し(2月10日に増額修正)は売上高が前々期比25.9%減の340億円、営業利益が同19.0%増の37億円、経常利益が同21.7%増の40億円、純利益が同39.1%増の24億50百万円としている。法人事業のLED照明やSOHO向けスモールサーバーなどの好調が全体を牽引する。コンシューマ事業も堅調だ。純利益は連結子会社化したアレクソンの負ののれん発生益も寄与する。
今期(15年3月期)も、LED照明が商品ラインナップの拡充効果や積極的なパートナー戦略などで好調に推移する見込みだ。ストック型収益の積み上げが進展し、ニューテックの新冷媒ガス販売・施工の本格展開なども寄与して好業績が期待される。
なお4月21日に前期配当予想の増額修正を発表した。従来予想の年間40円(第2四半期末20円実施済、期末20円)に対して、期末を10円増額して30円とし、年間では50円(第2四半期末20円実施済、期末30円)とした。
株価の動き(13年10月1日付で株式100分割)を見ると、3月の高値4065円から利益確定売りや全般地合い悪化の影響で反落し、概ね3000円~3500円近辺で推移している。ただし大きく下押す動きは見られず自律調整局面のようだ。そして足元では、4月14日の直近安値2949円から下値を切り上げて自律調整一巡感を強めている。
4月21日の終値3400円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS215円49銭で算出)は15~16倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間50円で算出)は1.5%近辺、実績PBR(前々期実績に株式分割を考慮した連結BPS528円30銭で算出)は6.4倍近辺である。週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインの形だ。中期成長力を評価して上値を試す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
LED照明・OA機器販売などのエフティコミュニケーションズ<2763>(JQS)の株価は、3月高値後の自律調整一巡感を強めている。
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2014-04-22 07:45