ダイキアクシスは下値切り上げて短期モミ合い上放れの動きへ
■好業績を評価してIPO直後の高値圏目指す
家庭用合併処理浄化槽など「水」に係る事業を主力とするダイキアクシス <4245> (東2)の株価は、下値を切り上げて3月以降の短期モミ合いから上放れの動きを強めている。好業績や指標面の割安感を評価してIPO直後の1月高値圏を目指す展開だろう。
ダイキ(現DCMホールディングス) <3050> 創業時の水回り事業を継承して05年7月に設立し、13年12月東証2部市場に新規上場した。環境機器関連事業(家庭用合併処理浄化槽、排水処理システム、中水道システム、地下水飲料化の上水事業など)と、住宅機器関連事業(住宅関連商材、公共施設商材、外壁工事など)を2本柱として、その他事業(クリクラ事業、バイオディーゼル燃料事業、ペット関連商品、小型風力発電装置事業)を展開し、M&Aも積極活用している。
環境機器関連事業は設計・製造・施工・販売・メンテナンス・分析までの一貫体制に強みを持ち、国内は埼玉県・千葉県・静岡県など浄化槽需要の多い地域で営業を強化している。さらに成長分野として上水事業、温度差エネルギー設備事業、バイオディーゼル燃料事業、食品廃棄物のバイオガス化事業なども強化する。住宅機器関連事業は近畿・中国・四国地域に展開し、住宅関連商材はTOTO <5332> の特約店である。
海外は中国とインドネシアで排水処理関連装置の販売・施工・維持管理事業を展開している。工場排水や商業排水から手掛け、その後家庭用浄化槽に展開する計画だ。4月18日にはインドネシアの現地法人の増資を引き受けたと発表している。インドネシアでの業容拡大に向けて、現地法人の生産工場移転・新規生産設備導入を進める方針だ。
今期(14年12月期)連結業績見通し(2月13日公表)は売上高が前期比2.8%増の316億円、営業利益が同34.2%増の7億10百万円、経常利益が同16.2%増の8億円、純利益が同16.5%増の4億70百万円としている。住宅機器関連事業は消費増税の影響を考慮して保守的な見通しだが、環境機器関連事業の好調が牽引して増収増益見込みだ。上場関連費用の一巡も寄与する。
セグメント別売上高の計画を見ると、環境機器関連事業は同10.7%増の165億04百万円の計画だ。新製品投入効果などで小型合併浄化槽の販売台数が増加し、インドネシア子会社の連結開始も寄与する。住宅機器関連事業は同6.8%減の141億42百万円の計画だ。集合住宅関連などの大型案件を見込まず、消費増税の反動影響も考慮している。その他事業は同40.3%増の9億27百万円の計画だ。バイオディーゼル燃料の回復や小型風力発電装置の販売開始などが寄与する。
4月7日には株式分割と今期配当予想の修正を発表した。4月30日を基準日(効力発生日5月1日)として1株を2株に分割する。なお今期配当予想を従来予想の年間38円(第2四半期末19円、期末19円)から年間19円(第2四半期末9円50銭、期末9円50銭)に修正したが、株式2分割に伴うもので実質的な変更はない。
株価の動き(13年12月公開価格1300円に対して初値1351円)を見ると、2月4日安値1120円から反発して戻り歩調の形だ。3月以降は概ね1250円~1350円近辺でモミ合う展開だが、3月26日1261円、4月11日1295円と下値を切り上げながら、レンジ上放れの動きを強めている。4月21日には5営業日続伸となって前日比30円(2.27%)高の1350円まで上伸する場面があった。好業績を評価する動きだろう。
4月21日の終値1345円を指標面(株式分割前)で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS151円51銭で算出)は8~9倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間38円で算出)は2.8%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS1668円36銭で算出)は0.8倍近辺である。日足チャートで見ると、4月中旬の反落は25日移動平均線がサポートラインとなって下値を切り上げている。好業績や指標面の割安感を評価してIPO直後の1月高値圏を目指す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
家庭用合併処理浄化槽など「水」に係る事業を主力とするダイキアクシス<4245>(東2)の株価は、下値を切り上げて3月以降の短期モミ合いから上放れの動きを強めている。
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2014-04-22 07:45