【為替本日の注目点】NY株高ドル円102円台後半で堅調、上昇トレンド継続か

 NY市場  連休明けのNY市場ではドル円は小動き。102円台半ばを中心にもみ合いが続いたが、3月の日本の貿易収支で赤字幅が拡大したことがやや円売りを強めた。   ユーロドルは1.38台前半から下落。ドル高が進んだことで1.3787近辺まで売られた。   株式市場は続伸。企業業績の改善を背景に、経済指標も好調だったことでダウは40ドル高。   債券相場は先週末から価格は若干上昇し、利回りはやや低下。   金価格は3日続落し、原油は続伸。   3月景気先行指標総合指数 → +0.8%   ドル/円 102.54 ~ 102.64  ユーロ/ドル 1.3787 ~ 1.3822  ユーロ/円 141.41 ~ 141.80  NYダウ +40.71  → 16,449.25ドル  GOLD -5.40  → 1,288.50ドル  WTI +0.07 → 104.37ドル  米10年国債 -0.004  → 2.717%  本日の注目イベント  欧   ユーロ圏4月消費者信頼感(速報値)   米   2月FHFA住宅価格指数   米   4月リッチモンド連銀製造業指数   米   3月中古住宅販売件数   ドル円は102円台半ばで底堅く推移。昨日の東京時間に102円71銭まで上昇した後下落したことでやや達成感が出た可能性はあると予想していましたが、株価が上昇するなどの材料もあり下値は限定的でした。もっともこの日は欧州市場が引き続き休場で、NY市場も連休明けで値動きそのものは小幅でした。ドル円は僅か10銭の値幅に留まっています。先週1週間で「株安、ドル安」のセンチメントがすっかり変わり、今週も初日はその傾向を継続した格好です。  ドル円は昨日の東京時間に一時、102円71銭まで上昇しました。3月の貿易収支で赤字幅が市場予想を超えており、2013年度では13兆7400億円の超貿易赤字幅を記録し、過去最高を更新したことで円売りがやや進みました。消費税増税前の駆け込み需要から輸入が増えた一方、輸出の伸びも見られたものの伸び率はいまいちでした。  月別では21ヶ月連続の貿易赤字で、どうやら赤字体質は定着したようです。原子力発電の再稼動が始まらない限り、LNGの大量輸入は減少せず、貿易赤字は続きそうです。ただ2015年以降には米国から格安のLNGが入って来るため、赤字額は次第に縮小していくものと見られますが、根本的には日本のエネルギー問題をどのように考えるかという点に行き着きそうです。  ドル円は現在「日足」の「雲」の中を上昇中です。「4時間足」と「8時間足」では、ともに上方にある「雲」をテストする状況にありますが、この「雲」は比較的薄く抜けやすいものと思われます。また「4時間足」と「8時間足」ではともに、「MACD」がプラス圏に入っており、上昇傾向を示しています。さらに言えば、「日足」では「雲のねじれ」も発生しております。  こうして見ると、「日足」の「雲」を抜けるには103円20銭程度までさらに上昇する必要があり、ここからの一段の上昇は簡単ではないと思われますが、上記テクニカルからすればまだ上昇トレンドが継続されていると見るのが順当です。  今週は重要経済指標が見あたらないため、102円台でもみ合う可能性が高いと思われますが、注目は週末発表の都市部消費者物価指数です。消費税増税の影響もあり、市場予想は2.8%と、既に相当な上昇を予想しています。この数値がさらに上振れると、日銀の物価目標である「2%」が実現する可能性が高まり、追加緩和期待が後退します。そのため市場は「ドル売り円買い」で反応することが予想され、再びドルの下値を試す展開があるかもしれません。本日も株価を見ながらの流れです。予想レンジは102円~103円程度にしたいと思います。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)
連休明けのNY市場ではドル円は小動き。102円台半ばを中心にもみ合いが続いたが、3月の日本の貿易収支で赤字幅が拡大したことがやや円売りを強めた。
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2014-04-22 09:15