【為替本日の注目点】米長期金利一時1.36%台まで上昇

ドル円は小幅ながら続落。長期金利の上昇に伴いリスク回避の流れが強まり、105円25銭まで売られる。ユーロドルは続伸。ドルが売られたことで、1.2142までユーロが買い戻される。
株式市場は目立った動きもなく、まちまち。ダウはほぼ横ばい。ナスダックは9ポイント上昇。債券は続落。長期金利は一段と上昇し、一時は1.36%台まで続伸し、2020年2月以来となる高水準を記録。金は続伸。原油は続落し、60ドル台を割り込む。
2月マークイット製造業PMI → 58.5
2月マークイットサービス業PMI → 58.9
1月中古住宅販売件数 → 669万件
ドル/円 105.25 ~ 105.67
ユーロ/ドル 1.2108 ~ 1.2142
ユーロ/円 127.70 ~ 128.18
NYダウ +0.98 → 31,494.32ドル
GOLD +2.40 → 1,777.40ドル
WTI -1.28 → 59.24ドル
米10年国債 +0.040 → 1.336%
【本日の注目イベント】
独 独2月ifo景況感指数
欧 ラガルド・ECB総裁講演
米 1月景気先行指標総合指数
ドル円は小幅に続落し、105円25銭までドル安が進みました。
先週末のNYでは10年債利回りが一段と上昇し、一時は昨年2月以来、1年ぶりとなる1.36%台まで上昇しています。金利高を嫌う株式市場はこれを嫌気したのか、株価の動きが軟調となり、リスク回避がやや強まったことでドルが全般的に売られる展開でした。2月に入ってからの米10年債利回りは急ピッチで上昇しています。
バイデン大統領が提案する1.9兆ドル(約200兆円)の大規模な経済対策が実施されるとの見方に加え、コロナワクチンの接種が進み、今後急速に経済活動や個人消費が回復するといった見方が根底にあり、インフレ懸念も台頭し始めています。
リッチモンド連銀のバーキン総裁は、「インフレ率はわれわれの目標からなお離れており、結果に基づくフォワードガイダンスに従って全面的な緩和を行うことは理にかなう」と述べ、 米国のインフレ率は依然として目標から離れているとの見方を示しました。(ブルームバーグ)
「G7首脳会議」がバーチャル形式で行われました。
バイデン氏にとっては大統領就任後初となる「G7首脳会議」です。首脳会議では、新型コロナウイルスのパンデミックによる打撃からの経済回復支援のため、政府支出を継続するとの決意を表明しています。
会合後には「雇用を守るとともに、力強く持続可能で均衡の取れた包摂的な景気回復を支援するために、経済を支え続ける」との声明を発表しました。
バイデン大統領は19日ミュンヘン安全保障会議のオンライン会合にも出席し、演説を行っています。「世界がこれから向かう方向について、根本的な論争が展開している」と指摘し、「第4次産業革命からパンデミックに至るまであらゆる問題を考慮すれば、独裁主義が将来に向けて最善の道だと主張する勢力。そしてこうした問題を克服するために民主主義が不可欠だと理解する者たち。この2者による論争だ」と説明しました。米国はこの日、トランプ大統領が強硬に脱退した「パリ協定」に、正式に復帰し、4月22日に行われる「気候サミット」に各国首脳を招待することを明らかにしています。
世界で最もワクチン接種が進んでいるイスラエルでは、当局が、ワクチン接種により新型コロナによる死亡を防ぐ効果が99%だったと説明しています。米ファイザーと独ビオンテックが共同で開発した新型コロナワクチンは、イスラエルで接種を受けた人のうち、大多数の感染抑制につながったと、実社会のデータとして示唆されています。同ワクチン検査で確認された感染予防の有効率は89.4%だったと報告されています。(ブルームバーグ)
今朝のドル円は105円台半ばで推移していますが、この先も105円台が維持されるのかどうかが焦点の一つです。
今後とも株価の上昇が続くとすれば、「リスクオン」が再び強まり、円が売られドルが買われる展開が維持されそうです。ドル円と株価の関係は、かならずしも明確ではありませんが、足元では株価の上昇がドル高につながる傾向がよく見られる状況になっています。
本日のドル円は105円10銭~105円80銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)
ドル円は小幅ながら続落。長期金利の上昇に伴いリスク回避の流れが強まり、105円25銭まで売られる。ユーロドルは続伸。ドルが売られたことで、
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2021-02-22 09:00