キムラユニティーは、前期増額修正や中期成長力を評価して出直り

  総合物流サービスのキムラユニティー <9368> の株価は、地合い悪化も影響して戻り高値圏1000円近辺でのモミ合い展開からやや水準を切り下げたが、足元では下値固め完了感を強めている。指標面の割安感も支援材料であり、前期(14年3月期)増額修正や中期成長力を評価して出直り展開だろう。   トヨタ自動車 <7203> の補給部品・KD包装、および物流請負を主力とする総合物流サービス企業である。車両販売・リース・整備などの自動車サービス事業、情報サービス事業、人材サービス事業、太陽光発電による売電事業なども展開している。   物流サービス事業では、トヨタ自動車の海外生産拡大に合わせて中国など海外展開を加速している。さらにネット通販市場の拡大も追い風として、物流請負のNLS(ニュー・ロジスティクス・サービス)の新規顧客開拓や生産性改善を推進している。   収益が低迷していた米国子会社は13年7月、カナダの大手自動車部品メーカーMAGNAグループのDRIVE社から物流請負を新規受注し、収益が大幅に改善する見込みだ。さらに請負拡大要請を受けているもようであり、一段の収益拡大が期待される。   4月9日に前期(14年3月期)連結業績見通しの増額修正を発表した。売上高は2億円増額して前々期比5.3%増の408億円、営業利益は1億30百万円増額して同23.4%増の16億80百万円、経常利益は4億円増額して同26.1%増の21億円、純利益は2億円増額して同29.2%増の12億円とした。売上高は概ね計画水準で推移し、利益面は物流サービスの好調に加えて中国事業の堅調推移、円安メリットなども寄与して想定を上回った。配当予想も特別配当3円を増額して年間25円(第2四半期末11円実施済、期末14円)とした。前々期との比較で3円の増配となる。   4月18日には、スズケン <9987> の物流センター業務のうち庫内物流業務を請け負うため、千葉県印西市に印西事業所を開設(4月1日)したと発表した。また同日、13年12月にグループ会社化した日本最大級の軽自動車専門店スーパージャンボの新店舗「スーパージャンボ稲沢店」を、当社の自動車サービス拠点であるオートプラザビット稲沢本店内に開設(営業開始日4月26日)すると発表した。   今期(15年3月期)もトヨタ自動車の生産好調、NLSの新規顧客開拓や生産性改善、米国子会社の一段の収益改善など、主力の物流サービス事業が牽引して増収増益基調だろう。   株価の動きを見ると、地合い悪化も影響して戻り高値圏1000円近辺でのモミ合い展開からやや水準を切り下げた。2月以降は概ね910円~950円近辺でモミ合う展開だ。ただし大きく下押す動きは見られず、4月11日の直近安値906円から反発の動きを強めている。   4月22日の終値926円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS99円43銭で算出)は9~10倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間25円で算出)は2.7%近辺、実績PBR(前々期実績の連結BPS1812円82銭で算出)は0.5倍近辺である。週足チャートで見ると13週移動平均線が戻りを押さえる形だが、900円台を維持して下値固め完了感も強めている。指標面の割安感も支援材料であり、調整一巡して出直り展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
総合物流サービスのキムラユニティー<9368>(東1)の株価は、地合い悪化も影響して戻り高値圏1000円近辺でのモミ合い展開からやや水準を切り下げたが、足元では下値固め完了感を強めている。
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2014-04-23 09:30