【為替本日の注目点】仮想通貨反発

 ドル円は米長期金利の低下を受け再び108円台に押し戻される。ビットコインが値を戻し、株価も上昇したことで、108円74銭までドルが下落。  ユーロドルはやや値を戻したものの、前日の水準とほぼ変わらず。上値は1.2229前後で頭打ち。株式市場は3指数とも揃って反発。ナスダックの上昇が目立ち、同指数は236ポイントの上昇。債券相場は反発。長期金利は1.62%台へ低下。金は小幅に買われ6日続伸。原油は大きく売られる。 新規失業保険申請件数         → 44.4万件 5月フィラデルフィア連銀景況指数   → 31.5 4月景気先行指標総合指数       → 1.6% ドル/円    108.74   ~  109.03 ユーロ/ドル    1.2196 ~  1.2229 ユーロ/円   132.81   ~  133.03 NYダウ   +188.11   →  34,084.15ドル GOLD   +0.40     →  1,881.90ドル WTI    -1.31     →  62.05ドル 米10年国債 -0.046    →  1.625% 【本日の注目イベント】 日  4月消費者物価指数 英  英4月小売売上高 独  独5月製造業PMI(速報値) 独  独5月サービス業PMI(速報値) 欧  ユーロ圏5月総合PMI(速報値) 欧  ユーロ圏5月製造業PMI(速報値) 欧  ユーロ圏5月サービス業PMI(速報値) 欧  ユーロ圏5月消費者信頼感指数(速報値) 米  4月中古住宅販売件数 米  5月マークイット製造業PMI 米  5月マークイットサービス業PMI 米  5月マークイットコンポジットPMI 米  米韓首脳会議(ワシントン) 米  デーリー・サンフランシスコ連銀総裁、討論会に参加 米  カプラン・ダラス連銀総裁、ボスティック・アトランタ連銀総裁    バーキン・リッチモンド連銀総裁、イベントに参加  前日ビットコインの急落から株価が大きく売られるなど「リスクオフ」の流れが強まり、米長期金利の上昇からドル円は109円台前半まで買われましたが、昨日のNYではビットコインの反発により、その反対の動きになっています。株式市場はハイテク株を中心に買われ、金利が低下したことでドル円は再び108円80銭前後まで押し戻されています。  ただ、ビットコインなど仮想通貨については、米財務省は20日発表した税制改革案に関する報告書で、「現金での取引と同様に、時価評価額で1万ドルを超える暗号資産(仮想通貨)を受け取る取引についても報告の対象になる」と説明しています。この発表を受けてビットコインは上げ幅を3000ドルほど縮小し、3万9000ドル近辺まで押し戻されています。またパウエル議長も、デジタル通貨に関する金融当局の見解をまとめた調査リポートを今年の夏に公表し、広く意見を募る考えを明らかにしました。(ブルームバーグ)  昨日発表された週間新規失業保険申請件数は「44.4万件」と、新型コロナウイルス感染がパンデミックになって以降の最小を更新しました。  これで失業保険申請件数は3週連続で減少し、ワクチン接種や職場復帰が広がる中、労働市場が引き続き回復していることが示された形です。ただそれでも同指数はパンデミック前の水準を大きく下回っており、完全回復には時間がかかりそうです。同時に発表された失業保険の「継続受給者数」は先週より11万1000人増えて、昨年11月以来の大幅増加となっています。  イスラエルとパレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスは20日、11日間にわたる攻撃の応酬を終わらせるため、エジプトの仲介による停戦で合意しました。バイデン政権が停戦を呼び掛けていたことも影響したのかもしれませんが、停戦は日本時間21日午前8時から実施されるようです。  これまでの戦闘で、パレスチナで232人、イスラエル側では12人が死亡したとブルームバーグは報じています。  前日公表された4月27、28日のFOMC議事録では、一部の委員がテーパリング開始時期の協議について提案があったと記されていましたが、その委員はダラス連銀のカプラン総裁だったようです。同総裁は昨日行われたイベントでの質疑応答で、「アクセルをそっと緩めるのが賢明だろう。そうすることで、われわれはより効果的にこの移行を乗り切ることが可能になる」と述べ、「だからこそ、一連の資産購入を巡る議論を遅いより早い段階で開始するよう求めてきた」と説明しています。FRB当局者の多くは、資産購入縮小を協議し始めるのは「時期尚早」との見方を示していますが、カプラン総裁は緊急支援策の有効性と副作用を検証することは適切だとの立場を示しています。因みに、同総裁は今年のFOMCでの投票権は持っていません。  ドル円は109円を挟んでもみ合いが続いています。110円を試すにも、108円を突破するにも材料不足といったところです。ドル円の方向性のカギを握る米長期金利も、ここ2週間ほどは、1.55~1.65%で推移しており明確な方向性は見せていません。  本日のドル円は108円40銭~109円20銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)
ドル円は米長期金利の低下を受け再び108円台に押し戻される。ビットコインが値を戻し、株価も上昇したことで、108円74銭までドルが下落。
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2021-05-21 10:00