GPIFのリバランスによる株買い需要の行方
麻生財務大臣は23日、衆議院財務金融委員会で、「デフレを今まで克服できなかったのは、デフレを今まで経験したことがなかったからだ。今までのデフレ対策を間違っていたことを素直に認め、あらたな試みとしてアベノミクスをスタートさせた」と語った。
今までの日銀の非を認めさせ、柔軟な対応を取らせるべくデフレ脱却に向けた試みの本気度が伺える発言だ。アベノミクスによって、大都市圏ではデフレ脱却の実感を得つつあると分析する一方で、地方圏でのデフレ脱却はまだまだ時間が掛かるという見通しを示した。
同日の委員会で、日本維新の会所属の衆議院議員山之内毅氏(鹿児島1区)の質問を受けた発言。
山之内氏は、GPIFの改革内容にも切り込み、「現状のポートフォリオの許容範囲の18%に達した場合、それが市場の売り圧力になるのではないか。昨年末の日経平均高値がその上限に近い17.22%であった。さらにもっと日経平均を上げていこうと考えているのであれば、許容幅を上げるべきではないか。」などと提言した。
また運用委員のガバナンス、労働体型、報酬についても、常勤やインセンティブの導入を提言。これらの提言に対して麻生財務大臣は、「1.5兆円の赤字だった運用益が、ここ15ヶ月で20兆を超える黒字になった。株価の上がる下がるは相当に影響が大きい。真剣に運用を考えなければならない。」と考えを示した。
GPIFの運用に関しては、昨年11月の有識者会議において、国債中心の運用からの転換を提言しており、また今月22日には、厚生労働省が運用委員に有識者会議メンバーを任命したことで、年内に資産構成割合のリバランスが行われる可能性が非常に高い。一部の試算では、株買い需要が13兆円を超えるとも言われており、その規模が大きいだけに国内外の市場関係者が注視している。(情報提供:株式会社アイリンクインベストメント)
麻生財務大臣は23日、衆議院財務金融委員会で、「デフレを今まで克服できなかったのは、デフレを今まで経験したことがなかったからだ。今までのデフレ対策を間違っていたことを素直に認め、あらたな試みとしてアベノミクスをスタートさせた」と語った。
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2014-04-23 21:15