モブキャストは下値切り上げ底打ち確認、収益改善期待で出直り

  ソーシャルゲームのモブキャスト <3664> (東マ)の株価は下値を切り上げて反発の動きを強めている。3月安値で底打ちを確認したようだ。収益改善期待で出直り展開だろう。なお5月8日に第1四半期(1月~3月)の業績発表を予定している。   プロ野球ゲーム「モバプロ」やサッカーゲーム「モバサカ」など、スポーツ分野に特化したモバイルスポーツメディア「mobcast」運営とソーシャルゲーム開発・配信を展開している。経営資源をモバイルエンターテインメント事業に集中する方針を掲げ、14年2月に子会社モブキャストグローバルのPCオンラインゲーム事業を譲渡して、14年4月にモブキャストグローバルを当社に吸収合併した。また14年3月には「mobcast」プラットフォーム会員数が500万人を突破した。   自社ゲーム開発を強化するとともに、プラットフォームを開放して外部ディベロッパー製のゲーム配信と海外展開も強化している。13年4月には韓国でも「mobcast」をオープンして「モバサカ」の配信を開始し、13年8月には世界有数のモバイルゲームディストリビューターであるブースターメディア(オランダ)と業務提携、13年12月には韓国のモバイルゲーム大手COM2USと業務提携した。   今期(14年12月期)連結業績見通し(2月7日公表)は売上高が前期比2.3%増の53億円、営業利益が1億円(前期は4億45百万円の赤字)、経常利益が1億円(同4億04百万円の赤字)、純利益が1億円(同6億57百万円の赤字)の黒字化としている。今期の重点戦略はサッカー分野に経営資源を集中し、サッカーゲーム6タイトルを世界25カ国で展開する方針だ。   前期は新規開発ゲーム投入遅れや広告宣伝費増加を主因として営業損益が大幅に悪化したが、前期第4四半期(10月~12月)に合計19タイトルをリリースしたことで、四半期ベースでの営業損益が底打ちした可能性があるだろう。会員数の増加、前期第4四半期にリリースした新タイトルの本格寄与、今期の新タイトル投入効果、ブースターメディア(オランダ)との業務提携の効果、新規開発に係る業務委託費削減の効果、長期固定広告削減など経費コントロールの効果が寄与して収益改善が期待される。   株価の動きを見ると、前期業績の減額修正や第三者割当による新株予約権発行を嫌気し、全般地合い悪化も影響して軟調展開が続いた。しかし3月27日の取引時間中に付けた662円をボトムとして切り返しの動きとなった。4月4日の888円から一旦は反落したが、4月11日の740円から反発して4月22日には921円まで上伸する場面があった。下値を切り上げて3月安値で底打ちを確認した形だろう。   4月23日の終値834円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS7円20銭で算出)は116倍近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS131円96銭で算出)は6倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線を突破した。また週足チャートで見ると13週移動平均線突破にチャレンジする形だ。強基調に転換し、収益改善期待で出直り展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
ソーシャルゲームのモブキャスト<3664>(東マ)の株価は下値を切り上げて反発の動きを強めている。
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2014-04-24 09:15