【為替本日の注目点】リスク回避の流れ継続でドル円続落

東京時間に109円70銭前後まで戻したドル円はNYでは続落。リスク回避の流れが継続し、ドル円は109円19銭まで売られる。
ユーロドルはほぼ水準を変えず、1.17台前半から半ばで推移。
株式市場は、朝方は反発を見せたがその後軟調な展開が続く。ダウは4日続落し、ナスダックは小幅にプラスで引ける。
債券は小幅に下落。長期金利は1.32%台で推移。
金は続伸。原油も小幅に反発。
経常収支(4-6月) → -190.3b
8月住宅着工件数 → 161.5万戸
8月建設許可件数 → 172.8万戸
ドル/円 109.19 ~ 109.46
ユーロ/ドル 1.1715 ~ 1.1748
ユーロ/円 127.94 ~ 128.53
NYダウ -50.63 → 33,919.84ドル
GOLD +14.40 → 1,778.20ドル
WTI +0.27 → 70.56ドル
米10年国債 +0.012 → 1.323%
【本日の注目イベント】
日 日銀金融政策決定会合
日 黒田日銀総裁記者会見
欧 ユーロ圏9月消費者信頼感指数(速報値)
米 8月中古住宅販売件数
米 FOMC 政策金利発表
米 パウエル議長記者会見
ドル円は昨日の東京時間では底堅い動きを見せ、これまでと同じようにNYでドル安が進んでもじりじりと押し戻される展開でしたが、NYではリスク回避の流れが依然として続き、円を買う動きから109円19銭までドルが売られています。
クロス円でも総じて円が強含んでおり、この局面では「リスク回避の円買い」が鮮明です。
昨日の東京株式市場では日経平均株価は予想通り大きく下げ、660円安で引け、NYではダウは4日続落でした。
「中国恒大集団」は、主力銀行の少なくとも2行に対する20日期限の利払いをしなかったことで、銀行が正式にデフォルトを宣言するかどうかが注目されています。
次に注目される支払い期限は23日で、人民元建てとドル建て2本の社債のクーポン支払期日が来ます。
「多くの中国ウォッチャーは政府が何らかの措置を講じると予想しているが、当局の沈黙は投資家を不安にさせている。中国人民銀行が連休明けの22日に公開市場操作を再開した時に、当局の意向についてヒントを得られるかもしれない」と、ブルームバーグは報じています。
昨日は恒大に関する多くの報道がされていましたが、概ね今回の不祥事は中国国内で限定的だといったものでした。
2008年のリーマンショックは、同社がグローバルな金融業務を行っており、その破綻のあおりで金融だけではなく自動車最大手のGMが破綻。保険大手のAIGも破綻の危機に直面し、あのゴールドマンでさえウォーレンバフェット氏が手を差し伸べなかったら破綻していた可能性があるほど大きな出来事でした。
ただ恒大が破綻した場合、このところ弱含みの中国景気をさらに悪化させる懸念があります。また社会問題化すれば、習主席の指導体制への悪影響も懸念されます。今しばらく成り行きを注視するしかありません。
注目のFOMCは明日の朝方に結果発表とパウエル議長の会見があります。中国発のリスクの影響もあり、NYダウは8月16日の最高値からすでに1700ドルを超える下落を見せています。
今回のFOMCではテーパリング開始の宣言はもともとないと予想していましたが、金融市場への影響を考えると、「11月に宣言、2022年から開始」の公算が高まってきたと見ています。
恒大問題が表面化する前までは多くのFOMCメンバーが「年内のテーパリング開始が適切」と口を揃えてきました。これら「タカ派」の意見をどう取りまとめるのか、パウエル議長の判断が注目されます。
記者会見でのコメントで予想される文言は、「デルタ変異株の感染拡大」、「労働市場の不透明さ」、「物価上昇圧力の継続」、そして「中国発のリスク」といったところでしょうか。
足元のドル円はやや売り優勢といったところです。
109円が目先のサポートで、ここを抜けたら8月4日に記録した108円72銭が次のサポートです。
この水準を完全に下抜けするようだと、チャート上は「レンジ相場の下っ放れ」を示唆することになりそうです。
本日のドル円は108円70銭~109円80銭程度を予想します。
(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)
東京時間に109円70銭前後まで戻したドル円はNYでは続落。リスク回避の流れが継続し、ドル円は109円19銭まで売られる。ユーロドルはほぼ水準を変えず、1.17台前半から半ばで推移。株式市場は、朝方は反発を見せたがその後軟調な展開が続く。
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2021-09-22 09:30