メディアフラッグは強基調に転換、成長力を評価し高値圏目指す
店舗覆面調査のメディアフラッグ <6067> (東マ)の株価は、4月2日の戻り高値から一旦反落したが、3月安値圏まで下押す動きは見られず、足元では短期調整一巡感を強めている。2月安値から下値を切り上げて強基調に転換したようだ。中期成長力を評価して高値圏を目指す展開だろう。
店舗・店頭に特化して、流通・飲食チェーンや消費財・食品メーカーなどのフィールドマーケティングを支援する企業である。覆面調査(リアルショップリサーチ)で流通・飲食チェーンなどの店舗活性化を支援する流通支援事業、店舗巡回(リアルショップサポート)で消費財・食品メーカーなどの店頭拡販強化を支援する営業支援事業、店舗・店頭状況をデータベース化する独自ソフトウェアのASP事業、コンビニエンスストアなどを運営するストア事業を展開している。覆面調査などに携わるメディアクルー登録数は14年2月時点で全国18.5万人に達している。
4年以内に売上高100億円という目標達成に向けて、M&Aも活用しながら小売・飲食店舗の受託運営事業、流通・小売企業に特化した再生事業、ASEANを中心とした海外事業の拡大戦略を積極推進している。
13年8月に関西を地盤として推奨販売事業を展開するキャビックを連結子会社化、13年9月にスポーツ関連のフィールドマーケティング強化に向けて子会社K9を設立、13年10月に和菓子製造販売の十勝とその子会社たちばなを連結子会社化、13年11月に事業再生コンサルティングを専門に実施する子会社O&Hを設立した。海外は、インドネシアの財閥系大手流通チェーンから覆面調査導入のコンサルティングなどを受託し、中国ではメディアフラッグ上海が営業活動を強化している。
4月14日には、和菓子製造販売の連結子会社である十勝が、その子会社たちばなを吸収合併(合併期日6月1日予定)すると発表した。グループ企業間での製造および本社機能の統合による業務効率向上を推進する。なお「十勝甘納豆本舗」および「菓心たちばな」のブランドは継続する。
今期(14年12月期)連結業績見通し(2月14日公表)は、売上高が前期比74.7%増の60億円、営業利益が同9.3%増の2億70百万円、経常利益が同1.6%増の2億50百万円、純利益が同11.9%増の1億50百万円としている。営業支援事業と流通支援事業の好調が牽引して増収増益見込みだ。稼働店舗数は前期比19%増の30万店舗の計画で、主要株主である博報堂DYホールディングス <2433> など大手広告代理店経由の新規受注増加も寄与する。今期配当予想は未定としているが、好調な業績を勘案すれば前期の年間5円に対して増配の可能性があるだろう。
14年2月度稼動店舗数は、覆面調査が前月比10.4%減の7253、店舗巡回が同10.6%減の1万2145、そして合計が同10.5%減の1万9398だった。2月は流通小売店舗の閑散期のため前月比では減少したが、覆面調査では地方銀行が増加傾向を強め、総菜店舗やコインパーキングなども高水準だった。
来期(15年12月期)は、連結子会社化したキャビックや十勝の収益化も本格寄与して大幅増益が期待されるだろう。消費増税後の消費マインド喚起に向けて、流通・飲食チェーンや消費財・食品メーカーの積極的なマーケティング活動も期待される。さらに20年東京夏季五輪に向けたスポーツ用品メーカーの販促強化なども追い風として中期成長期待が高まる。
株価の動きを見ると、急反発して付けた4月2日の戻り高値684円から一旦反落し、4月11日と4月15日に570円まで調整した。しかし3月安値の540円水準まで下押すことなく、足元では600円近辺まで切り返している。短期調整が一巡したようだ。
4月24日の終値589円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS35円47銭で算出)は16~17倍近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS206円97銭で算出)は2.8倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線近辺で下げ渋り、サポートラインを確認した形だろう。また2月安値521円、3月安値540円、足元の4月安値570円と下値を切り上げて強基調に転換したようだ。中期成長力を評価して高値圏を目指す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
店舗覆面調査のメディアフラッグ<6067>(東マ)の株価は、4月2日の戻り高値から一旦反落したが、3月安値圏まで下押す動きは見られず、足元では短期調整一巡感を強めている。
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2014-04-25 07:30