【為替本日の注目点】NY株の下げ止まらず。ダウは6日続落

ドル円は小動きながら米長期金利が低下したことからやや水準を切り下げる。113円60銭まで売られ、安値圏で越週。ユーロドルも1.13台半ばで大きな動きは無く、今週のFOMCを見極めたいとする姿勢が強まる。株式市場の下げは止まらず。ダウは450ドル下げ6日続落。ナスダックも下落幅が2.7%に達する。債券は続伸。長期金利は1.75%台へ低下。金と原油は続落。
12月景気先行指標総合指数 → 0.8%
ドル/円 113.60 ~ 113.85
ユーロ/ドル 1.1337 ~ 1.1359
ユーロ/円 128.85 ~ 129.19
NYダウ -450.02 → 34,265.37
GOLD -10.80 → 1,831.80ドル
WTI -0.41 → 85.14ドル
米10年国債 -0.046 → 1.758%
【本日の注目イベント】
独 1月製造業PMI(速報値)
独 1月サービス業PMI(速報値)
欧 ユーロ圏1月製造業PMI(速報値)
欧 ユーロ圏1月総合PMI(速報値)
欧 ユーロ圏1月サービス業PMI(速報値)
英 1月製造業PMI(速報値)
英 1月サービス業PMI(速報値)
米 1月マークイット製造業PMI(速報値)
米 1月マークイットサービス業PMI(速報値)
米 1月マークイットコンポジットPMI(速報値)
米 企業決算 → IBM
為替市場は小動きでしたが、株式市場の方は相変わらず売り圧力が強く、主要3指数が揃って大きく続落しました。ダウは450ドル下げ、これで6日続落。ハイテク銘柄の多いナスダックは、長期金利が低下したにもかかわらず2.7%の大幅下落でした。S&P500も長期のトレンドを示す移動平均線を割り込み、下落トレンド入りしたと見られています。FRBによる早期の利上げを警戒するあまり、株を売って現金に替える動きが一段と強まってきましたが、その資金の一部は債券にも向かっているようです。
FOMCが明日から開かれ、市場はどのような結果が出されるのか、警戒感を強めています。利上げは3月から開始されるようで、今回はそのフォワードガイダンス的な意味合いかと思います。利上げのタイミングと資産縮小に関するコメント、あるいは引き上げ幅や今年の引き上げ回数などを、パウエル議長の発言から読み取りたいところです。議長も足元の株価の急激な下げに、予想以上にタカ派的な発言を行えば、さらに株が売られることになるため、ある程度の配慮は行うのではないかと予想しています。インフレに対処する毅然とした姿勢を見せる一方で、株価のさらなる下げを回避するといった難しい対応が求められます。IMFのゲオルギエワ専務理事は21日、FRBの利上げに関して、「新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けた新興国や発展途上国の景気回復に、冷や水を浴びせる可能性がある」と警鐘を鳴らしています。新興国の多くはドル建ての債務を保有しており、金利上昇が返済額の増加につながる可能性があり、さらにドルが買われることで自国通貨の価値が大きく下がることにもつながります。果たしてパウエル議長がインフレに対峙しながら、株価をソフトランディングさせることが出来るのか、注目されます。
ウクライナを巡り米国のブリンケン国務長官とロシアのラブロフ外相がジュネーブで会談を行いましたが、ラブロフ外相の方がどこか余裕があったように見えました。対話を継続することで合意をみましたが、今朝の報道では米国務省は、在ウクライナ米大使館員の家族らに国外退避を指示する検討に入ったと伝えられています。また、強気の姿勢を示しているロシアに対して、米国は欧州同盟国と共にロシアが侵攻すれば「重大な結果」を招くと重ねて警告しています。
日本でも新型コロナウイルスのオミクロン株の感染拡大が止まらず、2日連続で全国の新規感染者数が5万人を超えてきました。デルタ株に比べ重症化リスクは低いと言われていますが、それでも昨日時点で重症者は430人程に達してきました。一方で米国、英国、南アフリカでは感染拡大がピークを超えたとの専門家の指摘もあり、感染が拡大して1カ月程度を過ぎれば、感染がピークを超えるとの見方もあるようです。米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は23日、「過信は禁物だが、現時点では正しい方向に向っていると見受けられる」とABCテレビの番組で語っています。
先週末の米国株の大幅続落を受け、本日の日本株も大きく下げそうな気配です。その際、ドル円も売られ易い流れになりそうですが、先週末と同様に、113円台半ばでサポートされるのかどうかという点が注目されます。また、日経平均株価も2万7000円の大台が維持出来るかどうかという所が意識されます。
本日のドル円は113円30銭~114円10銭程度を予想しますが、あくまでも株価次第です。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)
ドル円は小動きながら米長期金利が低下したことからやや水準を切り下げる。113円60銭まで売られ、安値圏で越週。ユーロドルも1.13台半ばで大きな動きは無く、今週のFOMCを見極めたいとする姿勢が強まる。(イメージ写真提供:123RF)
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2022-01-24 09:45