【深センIPO】医薬品の吉林省西点薬業科技発展が14日に公募開始、2020万株発行予定

 深セン証券取引所の創業板への上場を目指す、吉林省西点薬業科技発展(301130/深セン)が2月14日より新規上場(IPO)に向けた公募を開始する。2020万株を発行予定で、公募価格は22.55元。公募終了後速やかに上場する見込みだ。  同社は1990年設立の民営企業で、2002年より医薬品の製造を行なっている。化学薬品の原料薬や製剤の研究開発、生産、販売を手がけており、抗貧血薬、精神疾患薬、原料薬を主体とし、心臓・脳血管疾患治療薬、抗腫瘍薬なども扱う。現在までに22種類の製剤、16種類の原料薬の販売認可を受けている。売上構成は抗貧血薬の「益源生・複方硫酸亜鉄葉酸片」が約50%、精神病薬のリスペリドン「可同」が約30%と、製剤製品が全体の9割近くを占める。抗貧血薬の中国市場シェアは約6%、リスペリドンは約10%となっている。  世界の医薬品市場は米国、日本、欧州などの先進国の規模が大きい一方で、これらの地域の成長率は鈍化している。一方で、中国、ブラジル、インド、ロシアなどの新興国市場は高成長を維持、2019〜23年は年平均5〜8%のペースで成長することが見込まれており、中国は新興市場の主力とされている。中国の化学薬品製剤の売上高は18年で1兆156億元となっており、23年には1兆6367億元にまで達する見込みだ。原料薬は特許薬品の特許期限切れに伴うジェネリック薬の普及という生産増の要素がある一方で、当局の監督管理強化や環境保護要求の厳格化に伴い成長が鈍化、17年の355万トンをピークに生産量が減少しており、技術のない中小原料薬企業の淘汰が進んでいる。  抗貧血薬、精神病薬など今後も需要が見込まれる主力製品を持ちつつ、原料薬の生産体制も整えている点などが同社の強みである一方、資金力、経営規模、研究人材、新製品開発といった面で課題を抱えている。  2020年12月期の売上高は2億8631万元(前期比11.88%減)、純利益は4974万元(同8.92%減)。2021年1〜9月期の売上高は2億678万元(前年同期比1.54%増)、純利益は3415万元(同2.86%増)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
深セン証券取引所の創業板への上場を目指す、吉林省西点薬業科技発展(301130/深セン)が2月14日より新規上場(IPO)に向けた公募を開始する。2020万株を発行予定で、公募価格は22.55元。公募終了後速やかに上場する見込みだ。(イメージ写真提供:123RF)
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2022-02-11 19:30