【深センIPO】PCB設備製造の大族数控科技が16日に公募開始、4200万株発行予定

 深セン証券取引所創業板への上場を目指している、深セン市大族数控科技(301200/深セン)が2月16日より新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。4200万株を発行予定で、公募価格は15日に決定する。  同社は2002年設立の民営企業で20年に株式会社化した。深センメインボードに上場するレーザー機器メーカー、大族激光科技産業集団(002008/深セン)の子会社で、ドリル、露光機、成形機、検査測定装置などのプリント基板(PCB)専用設備の研究開発、生産、販売を行っている。多層基板、HDI基板、IC埋め込み基板、フレキシブル基板、フレックスリジッド基板などの多様な基板に対応しており、運動制御、精密機械、電気工学、アルゴリズム、光学システム、レーザー技術、画像処理、電子測定などの技術を活かして大手PCB企業向けにソリューションプランを提供する。売上構成はドリル系設備が70%以上を占め、検査測定設備と露光設備がそれぞれ10%弱となっている。  世界のPCB市場規模は2020年現在で約652億米ドルとなっており、2025年までに年平均5.8%のペースで成長しで約860億ドル規模に達するとみられている。中国は2006年に日本を抜いて世界一のPCB生産大国となり、2016年以降は世界の生産額の半数以上を占めている。世界の大手PCB企業上位100社のうち85%以上が中国国内に生産拠点を持っており、PCB業界における中国の地位、影響力は一生高まっている。  また、5G通信や高度運転支援自動車や無人自動車など電子情報産業の急速な発展に伴い、より高い技術力による高性能PCBの需要が高まり続けており、PCB生産に不可欠な関連設備を生産する同社にとっても良好な市場環境となっている。同社は中国国内における重要製品の国産化の流れを追い風に欧米や日本の大手メーカーとの競争を繰り広げているが、資金力不足のほか、温度、湿度、振動、クリーンルームなどの特殊な条件を備えた生産拠点が十分ではなく、会社のさらなる発展を妨げているという問題を抱える。生産設備の拡大、研究開発センター建設が、IPOによる調達資金の主な使い道だ。  2021年1〜9月期の売上高は28億6749万元(前年同期比74.89%増)、純利益は4億5140万元(同77.51%増)。2021年12月期の売上高は39億5000万〜41億元(前期比78.71〜85.49%増)、純利益は6億9000万〜7億3000万元(同126.96〜140.12%増)の見込み。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
深セン証券取引所創業板への上場を目指している、深セン市大族数控科技(301200/深セン)が2月16日より新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。4200万株を発行予定で、公募価格は15日に決定する。(イメージ写真提供:123RF)
china,economic,301200,002008,sz
2022-02-14 18:15