【香港IPO】がん治療薬開発の楽普生物が2月23日の上場予定で1.27億H株を公募

香港証券取引所メインボードへの新規上場を予定している楽普生物(02157/香港)が2月15日まで新規に発行するH株への公募を行っている。公募株数は約1億2688万H株で、公募価格は6.87香港ドル~7.38香港ドル。2月23日の上場を予定している。
同社は、腫瘍治療に焦点を当てたバイオ医薬品会社。8つの臨床段階の薬剤候補を有しており、そのうち4つはすべての株式持分の取得、または、関連子会社の支配権を通じて取得されたものであり、そのうち3つはライセンス契約の対象であり、1つは合弁事業を通じて共同開発している。この8つの薬剤候補のうち、5つは標的療法であり、3つは免疫療法である。3つの免疫療法のうち2つは免疫チェックポイント薬であり、1つは腫瘍溶解性ウイルス薬。現在、28件の臨床試験を開始しており、そのうち3件は登録試験段階に入り、2件は米国で進行中。
「MRG003」は、再発、または、転移性進行HNSCC(頭頸部扁平上皮癌)、NPC(鼻咽頭癌)、進行NSCLC(非小細胞肺癌)、および、BTC(非小細胞肺癌)で、第2相臨床試験を実施。 中国では胆道がん、米国では再発、または、転移性の進行HNSCCで第1a/1b相臨床試験を開始する予定。「MRG002」は、米国と中国で、胃がんを対象とした第1/2相臨床試験を実施した。
「HX008」は、進行性固形腫瘍における第1b相臨床試験、および、NSCLC、胃癌、TNBC(トリプルネガティブ乳がん)における第2相臨床試験のフォローアップ期間中。また、NMIBC(筋層非浸潤性膀胱がん)での第2相臨床試験、および、黒色腫とMSI-H/dMMR(高レベルのマイクロサテライト不安定性/ミスマッチ修復欠損)固形腫瘍での登録試験を開始した。「LP002」は、ES-SCLC(進行期小細胞肺がん)の第2相臨床試験に登録し、フォローアップ期間に入った。
「MRG001」は、リツキシマブに対する一次薬剤耐性のあるB細胞NHL患者、および、リツキシマブと標準的な化学療法の併用療法に対する後天的な薬剤耐性のあるB細胞NHL患者の医療ニーズに対応する、臨床的に高度なCD20標的ADC。 中国での第1a相用量漸増試験を完了し、有望な安全性と有効性の結果を示した。また、「MRG004A」は、新しいTFを標的とした部位特異的に結合したADC。 米国での第1/2相臨床試験のために、2021年2月にFDAからIND認可を受け、21年8月にNMPAからIND承認を受けた。「CG0070」は、膀胱癌の治療のための腫瘍溶解性アデノウイルスで、2021年11月にNMPAからIND承認を取得した。
バイオ医薬品業界は、急速な市場の成長、激しい競争、および独自の医薬品への強い重点を特徴としており、国内外のバイオ医薬品企業、さまざまな規模の特殊製薬およびバイオテクノロジー企業、学術機関、研究機関との競争があり、各コア製品に関する臨床開発や商業展開が失敗する可能性がある。
同社が主力商品として期待している「MRG003」が治療対象とする世界のHNC(頭頸部がん)市場の規模は、2020年には39億ドルであり、2025年までに60億ドル、2030年までに87億ドルに達すると予想されている。中国のHNC市場の規模は2020年には30億人民元であり、2025年までに74億人民元、2030年までに130億人民元に達すると予想されている。また、「MRG002」が対象とする中国の胃がんの市場規模は2020年には280億人民元であり、2025年と2030年までにそれぞれ514億人民元と832億人民元に達すると予想されている。「HX008」が対象とする膀胱がんは、中国における新規症例数は2020年には8.57万人であり、2025年には10.11万人、2030年には11.76万人に達すると予想されている。
現在、製品の販売による収入はなく、研究開発費、管理費などによる営業損失を計上している。2019年12月期の損失は5.15億人民元、2020年12月期の損失は6.13億人民元、2021年8月までの8カ月間の損失は6.68億人民元になっている。
公募で調達する見込みの8.04億香港ドルについては、約68.5%を現在進行中の臨床試験に投入する。6%強を前臨床段階の研究資金に、約16%を新薬候補のパイプライン事業開発活動にあてる計画。(イメージ写真提供:123RF)
香港証券取引所メインボードへの新規上場を予定している楽普生物(02157/香港)が2月15日まで新規に発行するH株への公募を行っている。(イメージ写真提供:123RF)
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2022-02-15 10:45