トシン・グループは低PBRや自己株式取得も支援材料に出直り
電設資材商社のトシン・グループ <2761> (JQS)の株価は3月の戻り高値圏から一旦反落したが、足元では短期調整一巡感を強めている。13年12月安値をボトムとして下値を切り上げる形であり、低PBRや自己株式取得も支援材料に出直り展開だろう。
首都圏を中心として、電設資材や住宅設備機器などの卸売事業を展開する持株会社である。公共投資の増加、新設住宅着工件数の増加、リフォーム需要の増加などが追い風であり、取扱商品や営業拠点網の拡充などで事業基盤を強化している。4月21日には伊勢崎営業所を開設した。
4月4日発表の今期(14年5月期)第3四半期累計(13年5月21日~14年2月20日)連結業績は前年同期比7.1%増の341億87百万円、営業利益が同6.0%増の18億79百万円、経常利益が同4.2%増の25億56百万円、純利益が同3.6%増の15億19百万円だった。新設住宅着工やリフォーム需要が増勢となり、LED照明器具やエアコンなどの販売が好調だった。
通期見通しは前回予想(13年7月5日公表)を据え置いて売上高が前期比4.1%増の450億円、営業利益が同8.6%増の26億50百万円、経常利益が同7.0%増の35億10百万円、純利益が同0.1%増の19億80百万円としている。北関東における営業拠点網拡充、独自サービスとサポート体制の強化なども寄与して、LED照明器具やエアコンなどの販売が順調に推移する。増収効果で本社移転に伴うシステム関連費用増加などを吸収して営業増益の見込みだ。第3四半期累計の進捗率は売上高が76.0%、営業利益が70.9%、経常利益が72.8%、純利益が76.7%と概ね順調な水準であり、好業績が期待されるだろう。
13年8月5日発表の自己株式取得(取得株式総数の上限60万株、取得価額総額の上限15億円、取得期間13年8月6日~14年7月31日)については、3月26日に東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)によって5200株を取得し、3月31日時点の累計で取得株式総数44万9000株、取得価額総額10億7041万7400円となった。
株価の動きを見ると、3月の戻り高値2619円から一旦反落して4月9日に2308円まで調整する場面があった。ただし2月安値2220円水準まで下押すことなく切り返し、足元では2400円台に戻している。短期調整が一巡して好業績を評価する動きだろう。
4月24日の終値2432円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS202円38銭で算出)は12倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間52円で算出)は2.1%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS3241円85銭で算出)は0.8倍近辺である。週足チャートで見ると4月9日の安値で下ヒゲを付け、さらに足元では13週移動平均線を回復してサポートラインを確認したようだ。13年12月安値をボトムとして下値を切り上げる形であり、指標面での低PBRや需給面で自己株式取得も支援材料として出直り展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
電設資材商社のトシン・グループ<2761>(JQS)の株価は3月の戻り高値圏から一旦反落したが、足元では短期調整一巡感を強めている。
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2014-04-25 09:15