【深センIPO】自動車試験場運営の中汽研汽車試験場が24日に公募開始、3億3060万株を発行予定

深セン証券取引所創業板への上場を目指す自動車試験場管理運営企業の中汽研汽車試験場(391215/深セン)が2月24日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。3億3060万株を発行予定で、公募価格は23日に決定する。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
同社は中国自動車技術研究センター(CATARC)が資本金5億元のうち51%を出資して2011年に設立し、20年6月に株式会社化した。自動車試験場の投資、運営、管理を手掛ける中国国内の主要企業の一つであり、自動車試験の環境やシーンの構築、コース設計を通じて、自動車メーカー、自動車検査機関、自動車シャシー部品システムメーカー、タイヤメーカーなどの顧客向けに自動車試験技術サービスを提供している。国内自動車向けの試験とともに、輸出用試験の試験場関連サービスにも対応する。
自動車試験場関連事業は自動車産業の発展と密接に関わっており、自動車生産需要の変化によって業績が大きく左右する。2020年における中国の自動車生産台数は2523万台で世界全体の約32.50%を占めており、2010〜20年は年平均3.28%のペースで増加してきた。20年は新型コロナの影響を受けたが世界に先んじて感染拡大から抜け出し生産活動が再開したことで、生産台数は前年比2.0%減にとどまり、21年は6月時点の累計生産台数がコロナ前の19年に同時期に比べて増えている。
また、国が環境保護や安全に関する規制を強化し続けており、新車の強制検査業務が増加するともに、強制検査内容に対応したテストコースづくりの需要も持続的に存在する。中国の自動車業界になおも大きな伸びしろがあること、国内メーカーが研究開発を強化し続けていることなども同社にとっては有利な要素だ。一方で、自動車企業自らによる試験場建設や、海外の大手試験場運営管理企業の中国市場進出により今後業界内の競争が激しくなる可能性があるほか、将来的な自動車生産台数の低下、各種新エネルギー車の普及に伴う法規や認証試験への対応といった不安要素、課題を抱えている。
2021年12月期の売上高は2億9778万元(前期比1.51%増)、純利益は1億316万元(同3.03%増)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
深セン証券取引所創業板への上場を目指す自動車試験場管理運営企業の中汽研汽車試験場(391215/深セン)が2月24日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。3億3060万株を発行予定で、公募価格は23日に決定する。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。(イメージ写真提供:123RF)
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2022-02-20 22:15