高性能ポリイミドフィルム製造の深セン瑞華泰薄膜科技、21年12月期は前期比減収減益も主事業は安定成長

上海証券取引所の科創板に上場している高性能ポリイミド(PI)フィルムメーカー、深セン瑞華泰薄膜科技(688323/上海)が2月20日に2021年12月期の業績速報を発表し、前期比で減収減益となったものの総じて安定した経営状況だったとの見解を示した。
速報によれば、21年12月期の売上高は3億1881万元で前期比8.95%減、純利益は5609万元で同4.18%減となった。
同社は当期の経営について高性能ポリイミドフィルムの研究開発、生産、販売に専念して質の高い発展を持続し、既存製品の安定的な売上増を実現しつつ、フレキシブルディスプレイ、新エネルギー、半導体、宇宙といった分野向けのポリイミド材料研究開発を強化したと説明。これらの取り組みにより原材料の価格変動、新型コロナといったネガティブな要素の影響を低減し、ポリイミドフィルム事業の安定的な成長を確保したとしている。
そして、売上高は前期比で減少したものの、前期には生産ラインの売却による約7700万元の偶発的な事業収入があったとし、この分を除くと21年12月期の売上高は前期比16.68%増となり、純利益についても非経常的な利益を除くと前期比で15.64%の増加になると説明した。
同社は2004年設立の民営企業で18年に株式会社化、21年4月に上海科創板に上場した。熱制御PIフィルム、電子製品向けPIシルム、機能性PIフィルムなど高性能なPIフィルムの研究開発、生産、販売を手掛けており、製品はフレキシブル基板、消費電子製品、高速鉄道、風力発電、5G通信、フレキシブルディスプレイ、宇宙航空などのハイテク産業分野で広く利用されている。高性能PIフィルムの世界販売シェアは約6%。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
上海証券取引所の科創板に上場している高性能ポリイミド(PI)フィルムメーカー、深セン瑞華泰薄膜科技(688323/上海)が2月20日に2021年12月期の業績速報を発表し、前期比で減収減益となったものの総じて安定した経営状況だったとの見解を示した。(イメージ写真提供:123RF)
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2022-02-20 23:30