資生堂は高値圏から反落だが、収益改善を評価する流れに変化なく押し目買い好機

  資生堂 <4911> の株価は、高値圏から一旦反落して自律的な短期調整局面のようだ。収益改善を評価する流れに変化はなく、押し目買いの好機だろう。   国内外での売上低迷、買収した米ベアエッセンシャル社関連の減損損失などで前期(13年3月期)の収益が大幅に悪化したが、迅速に事業構造改革を実施して収益改善を進めるとともに、国内、中国、米ベアエッセンシャルの3領域に経営資源を集中する方針を打ち出している。13年10月にはフランス子会社の株式および資産について、フランスのロレアル社から譲渡提案を受け、独占交渉契約を締結して交渉を開始した。   また13年5月には、レプリセル社(カナダ)の「毛髪再生医療技術(RCH-01)」導入の技術提携契約に基本合意し、美容と医療を融合した安全で有効な毛髪再生医療の事業化を目指している。   今期(14年3月期)の連結業績見通し(10月31日に2回目修正、売上高、営業利益、経常利益を増額、純利益を減額)については、売上高が前期比9.2%増の7400億円、営業利益が同53.6%増の400億円、経常利益が同44.3%増の410億円、純利益が150億円(前期は146億85百万円の赤字)としている。第2四半期累計(4月~9月)に国内化粧品事業の店頭在庫適正化に向けた出荷抑制を実施し、店頭在庫回収に伴う特別損失も計上したが、下期はその影響が一巡する。   通期の想定為替レートは1米ドル=97円、1ユーロ=127円、1中国人民元=15.7円である。通期見通しに対する第2四半期累計の進捗率は概ね順調な水準である。事業構造改革の効果に加えて、足元の円安進行なども考慮すれば通期3回目の増額の可能性があるだろう。   株価の動きを見ると、9月30日に年初来高値1796円を付け、その後も概ね高値圏の1650円~1780円近辺で堅調に推移していたが、足元では水準をやや切り下げた。12月20日には1596円まで調整する場面があった。ただし12月20日は終値で前日比プラス圏に転じている。収益改善を評価する流れに変化はなく、自律的な短期調整の範囲だろう。   12月20日の終値1643円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS37円66銭で算出)は44倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は1.2%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS722円42銭で算出)は2.3倍近辺である。週足チャートで見ると13週移動平均線を割り込んだが、26週移動平均線近辺で下げ渋る動きであり、サポートラインとなりそうだ。押し目買いの好機だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
資生堂<4911>(東1)の株価は、高値圏から一旦反落して自律的な短期調整局面のようだ。収益改善を評価する流れに変化はなく、押し目買いの好機だろう。
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2013-12-24 13:45