【深センIPO】水酸化カリウム製造の華融化学が10日に公募開始、1億2000万株発行予定

 深セン証券取引所の創業板への上場を目指す、華融化学(301256/深セン)が3月10日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。1億2000万株を発行予定で、公募価格は8.05元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。  同社は2000年設立の民営企業で、20年に株式会社化した。水酸化カリウムのグリーン循環総合利用に注力する化学製品企業で、主力製品の水酸化カリウムをはじめ、新型肥料、ハイエンド日用化学、食品・医薬、新エネルギー、電子情報などの現代産業分野向けに、電子製品用、太陽光発電用、試薬用、食品用の高品質なカリウム製品、塩素製品を生産している。19年における水酸化カリウム生産能力は中国国内で第5位、固体カリウム販売数は中国国内第2位。  また、資源の合理的な開発とエネルギーの総合利用を特色とする循環経営モデルを実現し、水資源の循環利用、化学反応で生じる熱エネルギーの再利用、各生産工程で生じるカリウムイオンの循環利用体系を確立した。  水酸化カリウムは化学工業、染料、軽工業、食品、医薬、農業などの分野で広く用いられている重要な製品であり、半導体や太陽光パネル、ディスプレイパネル加工といったハイテク分野でも利用されている。広範な業界からの安定的な需要により中国の水酸化カリウム生産量は年々増加傾向にあり、2015年の49万5700トンから19年には85万100トンにまで増え、20年は97万8800トンに達したと予測されている。  同社は業界内で比較的早い時期に創業し、顧客との間に長期的な協力関係を築いていること、グリーン循環経済に積極的に取り組んでいること、技術力の高さといった強みを抱える一方で、特にプロセスケミカル分野の研究開発に携わるハイエンド人材が不足している。また、売上や利益を水酸化カリウムに大きく依存しており、製品のラインナップ拡大が課題になっている。  2021年12月期の売上高は6億4438万元(前期比31.89%減)、純利益は1億187万元(同1.37%減)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
深セン証券取引所の創業板への上場を目指す、華融化学(301256/深セン)が3月10日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。1億2000万株を発行予定で、公募価格は8.05元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。(イメージ写真提供:123RF)
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2022-03-08 23:00