【北京IPO】締付け固定具メーカーの七豊精工科技が29日に公募開始、2000万株発行予定

北京証券取引所への上場を目指す、七豊精工科技(873169/北京)が3月29日に新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。2000万株を発行予定で、公募価格は6元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
同社は2001年設立の民営企業で、14年に株式会社化した。ボルトやナット、アンカーなど締付け固定具の研究開発、生産、販売を主業務としており、製品は建築、軌道交通、倉庫、自動車、宇宙航空などの分野に広く利用されている。また、海外向け販売を主としており、米国、日本、カナダ、欧州などの多くの国・地域で販売されている。21年1〜6月期における製品売上比率は種類別ではボルトが73.73%、用途別では建築が43.85%、軌道交通が31.04%となっている。
中国は現在、世界一の締付け固定具の生産大国となっており、生産量は安定的に増加。2011年の509万トンから20年には631万トンと、年平均2.42%のペースで増えた。20年の中国の締付け固定具売上高は1212億元。また、輸出も安定的に成長し、19年には輸出量が317万トン、輸出額が65億3700万元となっている。
一方、中国国内で生産される締付け固定具はローエンド、ミドルレンジが主体となっており、ハイエンド製品は輸入に依存しているのが現状だ。中国のハイエンド締付け固定具は2012年から19年にかけて年平均8%とハイペースで成長している。ハイエンド製品の研究開発に力を入れ、技術力を高め、海外企業との競争の中でシェアを拡大することが、同社を含めた中国企業とってはさらなる発展のために不可欠と言えそうだ。
同社は海外向けの売上が全体の7割前後を占めており、米国をはじめとする輸出先の社会情勢や経済状況、政策の変更が直接のリスクとなりやすい。また、主原料である鋼材価格の上昇も経営に大きな影響を与える。さらに、生産設備のリニューアルも課題となっている。
2021年12月期の売上高は2億1908万元(前期比27.27%増)、純利益は3622万元(同4.23%増)。22年1〜3月期の業績予測は、売上高が4000万〜4800万元(前年同期比7.96%減〜10.45%増)、純利益が600万〜720万元(同4.58〜25.50%増)となっている。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
北京証券取引所への上場を目指す、七豊精工科技(873169/北京)が3月29日に新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。2000万株を発行予定で、公募価格は6元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。(イメージ写真提供:123RF)
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2022-03-26 20:00