【深センIPO】フォークリフト変速機の浙江金道科技が31日に公募開始、2500万株発行予定

 深セン証券取引所の創業板への上場を目指す、浙江金道科技(301279/深セン)が3月31日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。2500万株を発行予定で、公募価格は31.2元。公募開始後、速やかに上場する見込みだ。  同社は2003年設立の民営企業で、18年に株式会社化した。工業用車両の変速機構分野に特化し、フォークリフトなどの変速機の研究開発、生産、販売を行っており、先進的な技術と確かな品質、優れたアフターサービスにより杭叉集団、広西柳工機械、三菱重工など中国内外の著名フォークリフト完成車メーカーと長期的な提携関係を築いている。主要製品は機械式変速機、液体変速機、電動フォークリフト変速機、建機用変速機、ファイナルドライブなどで、売上高の90%以上がフォークリフト用変速機製品で、その約半分が液体変速機となっている。  世界のフォークリフト市場はこの10年、安定的な成長を見せている。世界のフォークリフト販売台数は2010年の74万700台から20年には158万2600台と、年平均7.89%のペースで増加した。20年における世界のフォークリフト企業最大手は豊田自動織機で、トップ5は日本、ドイツ、米国企業が占める。一方、中国企業も安徽合力が7位、同社と取引がある杭叉集団が8位に入り、世界のフォークリフト市場で一定の地位を獲得している。また、中国のフォークリフト市場は世界全体よりも成長が著しく、販売台数は10年の23万2400台から20年には80万200台と年平均13.16%の成長率となり、20年には世界全体の販売台数の50.56%を占める一大市場にまで成長した。  2021年1〜6月期における同社のフォークリフト変速機シェアは中国市場が18.50%、世界市場が10.48%となっている。同社は国内外の大手企業との取引実績を持つ、先進的な技術やレベルの高い研究開発人材、自動化や先進設備による高効率な作業工程などの強みを持つ一方で、経営規模が小さく生産能力が限られていることが弱みだ。国内外企業との競争がますます激しくなる中で、十分な生産能力体制を確保して安定的な市場シェアを実現することが同社にとっての課題であり、調達予定の資金も生産ラインの拡大、研究開発センタープロジェクトに用いる予定だ。  2021年12月期の売上高は6億3976万元(前期比20.78%増)、純利益は7938万元(同11.41%増)。22年1〜3月期の業績予測は、売上高が1億5000万〜1億8000万元(前年同期比7.98〜29.57%増)、純利益が1450万〜1700万元(同8.05〜26.68%増)となっている。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
深セン証券取引所の創業板への上場を目指す、浙江金道科技(301279/深セン)が3月31日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。2500万株を発行予定で、公募価格は31.2元。公募開始後、速やかに上場する見込みだ。(イメージ写真提供:123RF)
china,economic,ipo,301279,sz
2022-03-29 20:00