【深センIPO】医薬中間体・半導体洗浄剤などの浙江聯盛化学が1日に公募開始、2700万株発行予定

深セン証券取引所の創業板への上場を目指す、浙江聯盛化学(301212/深セン)が4月1日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。2700万株を発行予定で、公募価格は29.67元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
同社は2007年設立の民営企業で、16年に株式会社化した。医薬中間体、農薬中間体、電子化学品、化学工業用溶剤を主とするファインケミカル製品の研究開発、生産、販売、貿易を手掛け、主要製品はγ−ブチロラクトン(GBL)、農薬などに用いられるα−アセチル−γ−ブチロラクトン(ABL)、リチウムイオン電池や集積回路、液晶パネルなどの製造過程に用いられるN−メチル−2ピロリドン(NMP)、抗エイズウイルス薬に用いられる4−クロロ−2−(トリフルオロアセチル)アニリン塩酸塩水和物(E2)、シクロプロピルメチルケトン(CPMK)、消毒薬などに用いられる2−プロパノール(IPA)、化粧品に用いられる1,2−ヘキサンジオール(HDO)であり、水素ガス、エタノール、ラッカーシンナー、リン酸塩、塩化リチウム水溶液などが副産物に含まれる。2021年1〜6月期の売上比率はABLが38.48%と製品中で最も高く、次にE2の18.72%となっている。
中国は近年ファインケミカル業界の発展が重要視されており、多くの国家発展計画に組み込まれるとともに、国からの政策的、資金的支援を受けている。これにより業界は急速な発展を遂げ、今や世界における重要なファインケミカル材料、中間体の加工国、輸出国となった。農薬、染料、塗料といった従来の応用分野に加え、食品、医薬品、電子部品、バイオなど新たな分野における利用価値がますます高まっており、需要が増え続けている。
同社が手掛ける製品の技術や品質は国内外で高い水準にあり、中国国内だけでなくバイエルやDSMといった海外の製薬会社や化学製品メーカーからのハイレベルな要求にも対応し、安定的な提携関係を築いてきた。また、副産物を製品の生産に再利用する循環生産モデルの構築など、環境に優しい生産、持続可能な発展の実現に力を注いでいる点も強みと言える。一方で技術開発力、販売ネットワークをさらに拡大するための資金が不足している点がボトルネックであり、新規上場により技術、研究開発、マネジメント、販売の各分野でハイレベルな人材を集め、会社の長期的な発展を目指す構えだ。
2021年12月期の売上高は8億3301万元(前期比22.55%増)、純利益は8852万元(同9.43%減)。22年1〜3月期の業績予測では、売上高が2億500万〜2億3500万元(前年同期比0.02〜14.66%増)、純利益が2050万〜2350万元(同9.43〜19.10%減)となっている。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
深セン証券取引所の創業板への上場を目指す、浙江聯盛化学(301212/深セン)が4月1日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。2700万株を発行予定で、公募価格は29.67元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。(イメージ写真提供:123RF)
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2022-03-30 22:45