下落率を抑え中長期に優れた運用成績を実現、コア資産になり得る「ファイン・ブレンド」の運用戦略とは?

 日興アセットマネジメントが設定・運用する「ファイン・ブレンド(毎月分配型)」は、2021年のトータルリターンは5.68%と、類似ファンド分類(バランス・安定)平均を1.85%上回り、月次のトータルリターンは12カ月中11カ月で±2%以内にとどまった。また、2021年12月末までの過去5年間のトータルリターン(年率)は2.78%となり、類似ファンド分類平均を0.53%上回るなど、中長期的に安定的に比較優位な運用成績になっている。ファンド オブ ザ イヤー2021「バランス型」部門で優秀ファンド賞を受賞した。同社資産運用推進部 推進企画1グループのシニアアドバイザー佐々木裕子氏に、同ファンドの運用の仕組みと魅力について聞いた。  ――ファンドの特徴は?  当ファンドは、収益が期待できる五つの資産に分散投資を行います。その上で、年金運用などでも用いられる価格変動に着目した資産配分戦略を用いることで、大きな下落を抑制し、安定的な資産成長を目指すバランスファンドです。  このような運用を地道に行った結果、2013年3月の設定以降も安定的で良好なパフォーマンスを実現してきました。  ――変動の大きな相場でも安定した収益が得られた理由は?  理由としては、値動きと収益性に着目し、異なる強みを持つ五つの資産に投資をするという点が挙げられます。  当ファンドは、安定性の「日本国債」、利回り期待の「海外債券」、値上がり期待の「グローバル株式」、利回りと値上がり期待の「グローバルREIT」、そして、他資産と相関が低くインフレ時やリスク回避局面で強みを持つ「金」というこだわりの五つの資産に分散投資しています。  しかし、資産分散によって変動を抑制するだけでは、リスクをとって運用する意味がありません。当ファンドでは、先ほどご紹介したように、投資する各資産の利回りなどにも着目し、収益がより期待できる資産を選んでいます。  例えば、「日本国債」では、相対的に高い利回りが期待できるものの、個人投資家が直接保有することができない超長期国債を中心に投資をしています。  組入資産の値動きと収益性にこだわり、分散投資を地道に続けた結果、2022年2月末時点で、毎月分配型の設定以来の騰落率はプラス30.2%、そして、月間の騰落率が2%超のマイナスとなったのはわずかに5回と比較的、安定的で良好なパフォーマンスとなりました。  ――他のバランス型投信とは異なる独自、かつ、特徴的な運用戦略は?  当ファンドは、各資産の価格変動リスクに着目し、配分比率を決めるファイン・ブレンド戦略を用いています。具体的には、投資している五つの資産の価格変動、すなわち、リスクに着目し、ファンドの基準価格に与える各資産の影響度合いが概ね均等になることを目指して資産配分を決めます。この戦略は「リスクパリティ戦略」とも呼ばれ、年金運用でも着目している運用手法です。  資産配分は、市場変動などによって決まります。市場変動の大きい局面では、債券など安定的な資産が多めに、市場変動の小さい局面では、株式など収益性の高い資産が多めの比率となります。  また、投資環境に応じて変化するリスク度合いに合わせ、資産配分は定期的に見直します。さらに、市況を予測するなどの判断はせず、ルールベースで資産配分を決定します。市場急変時にはキャッシュなどに退避することなく、常に投資をし続ける点もポイントです。  配分の着眼点をリスクに置くことで、投資タイミングや大きな価格変動の影響を受けにくいことが、当ファンドの強みと言えます。  ――資産を中長期で運用していくにあたり、運用戦略上のポイントは?  当ファンドは、市場変動に左右されにくい安定した運用を行うことを目指しています。資産形成において大切なことは、大きく負けないことだと考えています。資産が値下がりすると、その回復には、下落時よりも大きな上昇の力が必要となり、取り戻すことが大変だということがわかります。  当ファンドの税引き前、分配金再投資ベースの基準価格の月次騰落率を見ると、設定以来、おおむね2%以内に収まっており、価格変動を抑えながら、安定的な成長を実現してきたことがわかります。大きく負けないこと、これは資産運用では重要なポイントになると考えます。過去の実績からも、当ファンドの運用戦略は中長期の資産形成に適しているものと考えます。  ――最後に投資家の方々へのメッセージは?  資産形成で大切なことは、今後の予測や投資タイミングの見極めではなく、市場環境に左右されずに安定的な成長を目指し、市場に居続けることだと考えます。  値動きと収益性に着目した値動きの異なる五つの資産を、ファイン・ブレンド戦略を通じて資産配分し、基準価格の変動幅を抑えることで、安定的な成長を目指すことができる、それが当ファンドです。まさに当ファンドは、資産運用の土台に適したバランスファンドだと考えます。皆様の資産形成のコア商品としてぜひご検討ください。(グラフは、「ファイン・ブレンド」設定来のパフォーマンス推移)(情報提供:モーニングスター社)
日興アセットマネジメントが設定・運用する「ファイン・ブレンド(毎月分配型)」は、2021年のトータルリターンは5.68%と、類似ファンド分類平均を1.85%上回った。(グラフは、「ファイン・ブレンド」設定来のパフォーマンス推移)
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2022-04-18 10:30