【北京IPO】鉄鋼冶金用耐火材料製造の洛陽科創新材料が25日に公募開始、2000万株を発行予定

 北京証券取引所への上場を目指す、洛陽科創新材料(833580/北京)が4月25日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。2000万株を発行予定で、公募価格は4.60元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。  同社は2002年設立の民営企業で、15年に株式会社化した。鋼鉄、非鉄金属などの工業向け耐火材料の研究開発、生産、販売を主要業務としており、機能性耐火材料、定型・不定型耐火材料が主な製品となっている。売上の約9割を占める機能性耐火材料には、液体金属浄化通気エレメント、液体金属流量調節エレメント、保護ケーシングパイプなどが含まれ、液体金属中に不活性ガスを吹き込んで拡散させることで液体金属の温度と成分を均一化するとともに物理・化学反応を加速させ、非金属不純物を浮上させて液体金属の純度を効果的に高めることができる。  耐火材料は鉄鋼、建材、非鉄金属、石油化学、機械、電力、環境保護、国防などの高温環境を伴う工業における重要な基本材料であり、中でも鉄鋼を主とした冶金分野での利用が大多数を占めており、機能性耐火材量は冶金工業に特化した特殊な耐火材料である。中国の粗鋼生産量が2015年の8億382万トンから20年には10億4854万トンにまで増加したのに伴い、鉄鋼向け耐火材料の市場規模も482億元から629億元にまで増加した。現在、中国は世界最大の耐火材料生産、消費国となっており、中国メーカーの世界的な競争力も高まりつつある。  同社の2019〜21年における売上高平均値と中国国内市場規模から推算した、同社の主力製品である液体金属浄化通気エレメントの市場シェアはおよそ6.44%であり、中国における重要な耐火材料サプライヤーとしての地位を確立している。  同社は液体金属浄化通気エレメントで重厚な技術的蓄積を持ち、中国国内の大学、研究機関と広範な研究協力を展開するなど高い技術力、研究開発力を持っていること、安定した品質による顧客からの信頼性の高さ、20年に及ぶ経験に基づく低廉な生産コストといった点で競合他者に対して優位性を持っている。経営規模の小ささによる生産能力の制約がさらなる売上増、利益増のボトルネックになっており、新規上場による資金調達で顧客のニーズを十分に満たす生産力の強化を目指す。また、材料価格の変動、売上の9割を機能性耐火材料に依存していることなども経営リスクとなりうる。  2021年12月期の売上高は1億2183万元(前期比5.30%増)、純利益は2650万元(前期比0.28%増)。22年1〜3月期の業績予測は、売上高が2400万〜2700万元(前年同期比9.58〜23.27%増)、純利益が525万〜570万元(同1.5%減〜6.94%増)となっている。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
北京証券取引所への上場を目指す、洛陽科創新材料(833580/北京)が4月25日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。2000万株を発行予定で、公募価格は4.60元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。(イメージ写真提供:123RF)
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2022-04-23 22:45