接着剤・軍事向け電子製品の康達新材料、原料価格の高騰で21年12月期の純利益が約90%減

 深セン証券取引所のメインボードに上場している、接着剤および軍需電子工業製品を手掛けている康達新材料(002669/深セン)が4月26日に2021年12月期の業績報告を発表した。前期比で17.57%の増収となった一方で、純利益は約90%減少した。  同社は1988年に上海康達化工実験廠として設立、02年に有限会社化、10年に株式会社化して12年4月に深センメインボードに上場した。風力発電ブレードや電子製品、機械設備などに用いられる接着剤や高分子新材料、軍事製品向けのフィルタ回路、電源モジュールなどの研究開発、生産、販売を手掛けている。  当期の売上高は22億7161万元で前期比17.57%増、純利益は同89.77%減の2199万元となった。増収の一方で大幅な減益となった理由について同社は、接着剤・新材料の売上がやや増加した一方で主要製品の原材料価格が大幅に上昇し、利益率が大きく下がったためと説明した。売上の約7割を占めている接着剤製品の売上原価が前期比で15.80%の増え、粗利率が11.27%と前期より16.49ポイント低下した。  また、当期の研究開発費用は9808万元で前期に比べて2.86%増え、研究開発スタッフ数も同11.33%増の285人となった。一方で、研究開発スタッフの全従業員に占める割合は22.91%で、前期に比べて3.24ポイント下がっている。  同社は4月30日に22年1〜3月期を業績報告しており、売上高が5億9866万元(前年同期比54.84%増)、純損失が1039万元(前年同期は純利益3022万元)だった。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
深セン証券取引所のメインボードに上場している、接着剤および軍需電子工業製品を手掛けている康達新材料(002669/深セン)が4月26日に2021年12月期の業績報告を発表した。前期比で17.57%の増収となった一方で、純利益は約90%減少した。(イメージ写真提供:123RF)
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2022-04-30 23:00