【北京IPO】電力品質モニタリングシステムの南京燦能電力自動化が24日に公募開始、2025万株発行予定

 北京証券取引所への上場を目指している、南京燦能電力自動化(870299/北京)が5月24日に新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。2025万株を発行予定で、公募価格は5.80元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。  同社は2010年設立の民営企業で、2016年に株式会社化した。電力エネルギー品質モニタリングシステム製品の研究開発、生産、販売、および電力エネルギー品質の分析評価、ソリューションプランなどの技術サービス提供を主業務としている。全国30省・直轄市をカバーする販売ネットワークを持ち、製品は国家電網、南方電網や各地方の電力ネットワーク企業のほか、新エネルギー、冶金、石油化学、建材、紡績、鉱産、軌道交通、電気自動車充電スポットと幅広い分野の電力システムに用いられている。  世界最大規模の電力使用国となっている中国では2010年以降、電力の使用量が急速に増加している。21年の使用量は8兆3128億キロワット時で前年比10.3%増加した。また発電設備の設置容量も10年の9億6641万キロワットから、21年には23億7692万キロワットと年平均8.52%のペースで増えている。同時に電力エネルギー品質制御市場も成長を続けており、市場規模は14年の159億元から20年には364億元にまで拡大したものとみられる。太陽光発電、風力発電を主とする新エネルギー電力の急速な発展により、電力エネルギー品質制御の重要性はますます高まりつつある状況だ。  同社は専門技術人材の発掘と育成に力を入れていること、オンライン電力品質モニタリング装置、モニタリングシステムなど重要な自社開発技術を持っていること、全国的な販売ネットワークを持ち、国家レベルの大型イベントやプロジェクトで技術が採用されるなど一定のブランド力を持っていることを強みとする一方で、国内外のリーディングカンパニーに比べて経営規模が小さいこと、製品が電力品質モニタリング分野に集中しており多様化が実現できていないことがボトルネックとなっている。また、業界内の競争激化に加えて、国によるエネルギー政策の変化が経営上のリスクとなりうる。  2021年12月期の売上高は8991万元(前期比9.90%増)、純利益は2560万元(同8.36%減)2022年1〜3月期の売上高は1425万元(前年同期比17.49%増)、純利益は264万元(同17.49%増)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
北京証券取引所への上場を目指している、南京燦能電力自動化(870299/北京)が5月24日に新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。2025万株を発行予定で、公募価格は5.80元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。(イメージ写真提供:123RF)
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2022-05-22 22:00