【深センIPO】航空機材料代理販売の潤貝航空科技が15日に公募開始、2000万株発行予定

深セン証券取引所のメインボードへの上場を目指している、潤貝航空科技(001316/深セン)が6月15日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。2000万株を発行予定で、公募価格は29.2元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
同社は2005年設立で、20年に株式会社化した。航空材料の代理販売を主業務としており、主に民間用航空機の燃料・オイル、航空機原材料、航空用化学品などで、エクソンモービル、3M、EC、ルフトハンザテクニック、ハンツマン、ランクセス、ボッシュなどの世界的なブランドの代理販売権を取得している。中国国内やアジア太平洋地域の主要航空会社、飛行機修理・メンテナンス企業、飛行機メーカー、OEM工場などが主な顧客だ。2020年における、潤滑油などの航空用オイル製品の世界市場シェアは3.83%、中国市場シェアは23.25%。
また、規模は小さいものの航空化学品、航空原材料については自主開発、生産も進めており、洗浄剤、消毒液、粘着テープなどは中国民航局の認証を取得し、国内の多くの航空会社に利用されている。
世界の航空用潤滑油(油圧作動油を含む)市場規模は2018年に14億8300万米ドルを記録したものの、20年は新型コロナの世界的感染拡大の需要減により11億ドルにまで大きく減少した。しかし、新型コロナの感染状況が落ち着く中で市場規模は再拡大し、21年には12億6400万ドルにまで回復、今後も安定的な成長を遂げ、27年には17億7000万ドルまで増加すると予測されている。中国市場は20年の1億8100万ドルから27年には3億2700万ドルまで拡大する見込みだ。
航空材料の代理販売市場規模も同様に、新型コロナの影響で20年は世界市場規模が122億5900万ドルで前年比27.41%と大きく減少したが、21〜27年は年平均7%以上のペースで増加すると見られる。27年の市場規模は229億2200万ドルだ。中国市場は20年の10億4000万ドルから27年はほぼ倍増の20億8200万ドルとなることが予想される。洗浄剤、接着剤などの航空用化学品代理販売市場規模も同様の成長が見込まれている。
同社は、提供可能な品種、モデルが広範であり、顧客のニーズに柔軟に対応可能であること、国内外の顧客に近い場所に倉庫を設置して綿密なサービスネットワークを構築していること、専門的な知識と経験が豊富な人材を備えていること、顧客とサプライヤーいずれに対しても良好な関係を構築していること、航空資材の国産化に向けた取り組みを進めていることなどの強みを持つ一方で、資金調達力が弱いこと、そして代理販売が売上の大半を占め、自己開発製品の売上が5%に満たないことなどをボトルネックとしている。
2021年12月期の売上高は6億9669万元(前期比3.56%減)、純利益は1億2928万元(同94.14%増)。22年1〜3月期の売上高は1億2300万元(前年同期比28.82%減)、純利益は1880万元(同18.60%減)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
深セン証券取引所のメインボードへの上場を目指している、潤貝航空科技(001316/深セン)が6月15日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。2000万株を発行予定で、公募価格は29.2元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。(イメージ写真提供:123RF)
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2022-06-12 22:15