【上海IPO】軍用大型ドローンの中航(成都)無人機系統、初値は公開価格より55.89%高の50.43元

軍用大型ドローンを製造する中航(成都)無人機系統(688297/上海)が6月29日、上海証券取引所の科創板に新規上場した。公開価格32.35元に対し、初値は55.89%高い50.43元だった。終値は同76.20%高い57.00元だった。
同社は2007年に成都空天高技術産業基地として設立した国有企業で、11年に株式会社化、20年に現社名に変更した。軍事用ドローンシステムの設計、研究開発、生産、販売、サービスを主業務としている。翼幅10メートル以上の長時間飛行型大型固定翼ドローンに特化した、この分野におけるリーディングカンパニーである。翼竜−1、翼竜−1D、翼竜−2といった翼竜シリーズのドローンが主力製品であり、長い飛行時間、さまざまな制御モード、多様な偵察手段、さまざまな武器の搭載システムなどを備えている。
製品は中国国内だけでなく「一帯一路」沿線国に輸出されており、2021年5月の米航空誌アビエーション・ウィークによれば、翼竜シリーズが世界の偵察・攻撃一体型ドローン市場シェア2位となっている。また、中国国内では軍事用以外に、国内初の大型ドローンによる人工降雨・降雪を実現したほか、2021年7月に河南省で発生した豪雨災害では実際に緊急通信任務を担い、ライフラインの確保に貢献した。
2021年12月期の売上高は24億7573万元(前期比103.41%増)、純利益は2億9573万元(同79.29%増)。22年1〜3月期の売上高は8億5635万元(前年同期比6.44%増)、純利益は1億3451万元(同23.35%減)。
新規上場に伴い調達予定の16億4000万元(約333億円)は、約59%の9億7125万元をドローンシステム研究・製造および産業化プロジェクトに、約29%の4億6875万元を技術研究・開発能力向上プロジェクトに用いる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
軍用大型ドローンを製造する中航(成都)無人機系統(688297/上海)が6月29日、上海証券取引所の科創板に新規上場した。公開価格32.35元に対し、初値は55.89%高い50.43元だった。終値は同76.20%高い57.00元だった。(イメージ写真提供:123RF)
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2022-06-29 18:15