アドアーズは収益改善を評価して出直り展開
アミューズメント事業や不動産事業のアドアーズ <4712> (JQS)の株価は、全般地合い悪化の影響などで水準を切り下げたが、足元では底打ち感を強めている。調整が一巡して強基調に転換した可能性があり、収益改善基調を評価して出直り展開が本格化しそうだ。決算発表が接近して期待感も高まるだろう。
13年2月に、親会社Jトラスト <8508> グループで戸建て住宅分譲や商業建築など展開するキーノート、アミューズメント施設向け景品製作・販売など展開するブレイクを子会社化し、Jトラストグループ内で建築・不動産事業とアミューズメント事業の中核を担う位置付けとなった。Jトラストとの連携を強化して成長を目指す戦略だ。アミューズメント事業ではメダルゲームを注力分野として収益力を強化し、不動産関連では新設のアセット事業も拡大する方針だ。
前期(14年3月期)の連結業績見通しは売上高が前々期比15.0%増の230億円、営業利益が同2.6倍の11億円、経常利益が同2.7倍の10億円、純利益が同3.6倍の6億円としている。大幅増収増益見込みだ。事業構造改革の効果でアミューズメント事業の営業損益が大幅に改善し、キーノートとブレイクの連結も寄与する。純利益についてはカプセル自販機運営受託解消に伴う特別利益計上も寄与する。
アミューズメント施設は第4四半期(1月~3月)が比較的閑散期となり、戸建住宅販売は職人不足で完工時期が遅れ傾向として、通期の見通しを据え置いているが、第3四半期累計(4月~12月)の収益が大幅に改善し、利益は通期見通しを超過達成している。通期利益増額の可能性が高いだろう。
アミューズメント施設の既存店売上高(前年比、速報値)を見ると、14年3月度は93.8%となり、2週連続で大雪の影響を受けた2月の92.8%から改善した。また第4四半期(14年1月~3月)は96.2%となり、第3四半期(13年10月~12月)の95.1%から改善している。既存店売上の改善基調に変化はないようだ。今期(15年3月期)は一段の収益改善が期待されるだろう。
株価の動きを見ると、全般地合い悪化の影響などで水準を切り下げる軟調展開だったが、2月安値131円を割り込まず、3月27日の直近安値132円から反発して4月9日に174円まで戻す場面があった。その後一旦反落して4月11日の151円まで調整したが、3月の直近安値132円まで下押すことなく反発して4月21日と4月22日には169円まで戻す場面があった。130円台で底打ちしたようだ。
4月25日の終値159円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS4円30銭で算出)は37倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間2円で算出)は1.3%近辺、実績PBR(前々期実績の連結BPS72円98銭)は2.2倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線を突破した。また週足チャートで見ると13週移動平均線突破の動きを強めている。調整が一巡して強基調に転換した可能性があり、出直りの動きが本格化しそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
アミューズメント事業や不動産事業のアドアーズ<4712>(JQS)の株価は、全般地合い悪化の影響などで水準を切り下げたが、足元では底打ち感を強めている。
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2014-04-28 09:00