キーコーヒーは、上放れのタイミング、中期成長力を評価
レギュラーコーヒー大手のキーコーヒー <2594> の株価は小動きでボックス展開だが、煮詰まり感を強めている。中期成長力を評価してボックス上放れのタイミングが接近しているようだ。前期(14年3月期)の利益再増額の可能性も支援材料だろう。
コーヒー関連事業(業務用・家庭用レギュラーコーヒーの製造・販売)を主力として、飲食事業(イタリアントマト、アマンド)も展開している。ブランド強化、収益力強化、グループ連携強化を3つの柱として、新商品の開発・投入、新たな事業領域の開拓に取り組み、M&Aも積極活用して業容を拡大している。イタリアントマトの13年12月末時点の店舗数は直営80店舗、FC229店舗の合計309店舗である。
13年1月には銀座ルノアール <9853> を持分法適用会社化した。さらに14年2月にはインターネットを中心にコーヒー豆の焙煎加工販売を展開するhonu加藤珈琲店を子会社化した。EC市場での事業も拡大する方針だ。
また4月19日には、三井不動産 <8801> の「三井ショッピングパークららテラス武蔵小杉」(神奈川県川崎市)に、トップスのチョコレートケーキが楽しめる「キーズカフェ」(運営会社はトップス)をオープンした。当社が提案するパッケージカフェで、こだわりの「氷温熟成珈琲」をネルドリップで提供する。
前期(14年3月期)の連結業績見通し(10月28日に増額修正)は、売上高が前々期比0.3%減の534億60百万円、営業利益が同44.8%増の13億70百万円、経常利益が同28.0%増の16億60百万円、純利益が同7.8%減の10億10百万円としている。
売上は新商品・新ブランド投入も寄与して主力のコーヒー事業が概ね順調に推移している。コスト面では、コーヒー原料生豆相場がやや落ち着いたことに加えて、販管費圧縮効果も寄与する。純利益については投資有価証券売却益計上も寄与する。
第3四半期累計(4月~12月)の利益は、通期見通しを大幅に超過達成しているため、通期利益は再増額の可能性があるだろう。また今期(15年3月期)も、コーヒー原料生豆相場の落ち着きや積極的な業容拡大策が寄与して好業績が期待される。
株価の動きを見ると、1550円~1600円近辺の小幅レンジでボックス展開が続いている。ただし煮詰まり感も強めている。3月下旬には1600円台に乗せて、3月24日には1650円まで上伸して13年2月高値に面合わせの場面があった。その後は反落して4月11日と4月14日に1551円まで調整したが、下値は限定的のようだ。そして足元では1580円近辺まで戻している。レンジ下限に到達して反発局面だろう。
4月25日の終値1578円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS44円53銭で算出)は35倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間14円で算出)は0.9%近辺、そして実績PBR(前々期実績の連結BPS1499円49銭で算出)は1.1倍近辺である。週足チャートで見ると52週移動平均線がサポートラインとなって反発し、26週移動平均線と13週移動平均線を突破した。ボックス上放れのタイミングが接近しているようだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
レギュラーコーヒー大手のキーコーヒー<2594>(東1)の株価は小動きでボックス展開だが、煮詰まり感を強めている。中期成長力を評価してボックス上放れのタイミングが接近しているようだ。
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2014-04-28 09:30