【深センIPO】維峰電子(広東)股フェンが26日に公募開始、1832万株発行予定

深セン証券取引所の創業板への上場を目指している、維峰電子(広東)股フェン(301328/深セン)が8月26日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。1832万株を発行予定で、公募価格は78.8元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
同社は2002年に東莞市維峰五金電子有限公司として設立した民営企業で、19年に株式会社化して現社名となった。工業制御用、自動車用、新エネルギー用のハイエンドな精密コネクタの研究開発、設計、生産、販売を主業務としている。製品は世界の一流メーカーと同じ技術水準に達しており、中国内外の多くの著名企業に製品、ソリューションプランの提供を行っている。製品は米国のUL製品安全規格、カナダのCUL製品安全規格認証を取得するとともに、欧州のRoHS、REACH環境保護指令にも適合している。21年12月期の売上構成は、工業製業用コネクタが73.81%、自動車用コネクタが14.48%、新エネルギー用コネクタが10.68%。
世界のコネクタ市場規模は2015年の520億5000万米ドルから18年には667億1000万ドルにまで拡大、19、20年は2年連続で対前年比減少となったものの、600億ドル台の水準を維持している。その中で中国市場は世界全体の3割以上の規模を誇り、15年の147億1900万ドルから20年には201億8400万ドルまで拡大した。21年には249億7800万ドルと対前年比23.75%の大きな成長を実現、今後も中国経済のモデルチェンジ、構造転換、製造業の成長加速に伴って中国市場の規模はさらに拡大する見込みだ。工業の自動化、新型エネルギー車の急成長、太陽光発電を中心とする新エネルギー発電産業の急発展などが、コネクタ産業のさらなる成長の背景となっている。
同社は先進的なモデリング、設計ソフトウェアを導入するなど、優れた開発力、技術力を身に着けていること、世界一流メーカーに肩を並べる製造水準と品質を確保していること、製品生産のプラットフォーム化により顧客のさまざなカスタマイズの要求に迅速に対応できること、国内外の著名企業を数多く顧客に抱えていることなどを強みとする一方で、会社の規模が小さく日増しに高まる競争に対応する力が弱いこと、資金調達の手段が限られていることなどがボトルネックとなっている。
また、国際情勢の変化、貿易摩擦のエスカレート、新型コロナの感染拡大、為替レートの変化などによる原材料や設備の輸入状況の不安定、あるいは輸入価格の上昇といったリスクを抱えている。同社の売上高に占める海外販売の割合は40%前後となっているため、世界を取り巻く環境の変化は同社の業績に大きな影響を与える可能性がある。
2021年12月期の売上高は4億855万元(前期比49.41%増)、純利益は1億26万元(同64.11%増)。22年1〜6月期の売上高は2億2147万元(前年同期比17.80%増)、親会社株主に帰属する純利益は4982万元(同8.18%増)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
深セン証券取引所の創業板への上場を目指している、維峰電子(広東)股フェン(301328/深セン)が8月26日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。1832万株を発行予定で、公募価格は78.7元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。(イメージ写真提供:123RF)
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2022-08-24 20:00